「システム化」とはなんだろう
「システム化したらかえって手続きが複雑になっちゃってさぁ〜参ったよ!」
久しぶりに会ったサラリーマンの友人がぼやいていた。
「システム化」したらかえって「複雑」になった。
……私にも身に覚えがある話である。
システム化とはなんだろうか。
私の感覚だと、つい「情報システムを投入して、紙処理だったものを電子処理にすること」と思ってしまう。
そういう仕事をしたこともあるからね。っていうか「情報システム」って言葉に引きずられているね。
だがまあ、これは「システム化」という漠然とした言葉に含まれる意味の一つに過ぎないだろう。
コトバンクによれば、「システム」とは
本来は、目的を遂行するための体系や組織の意味。コンピューターの分野では、ハードウェア、ソフトウェア、OS、ネットワークなどの、全体の構成を指す。また、何らかの目的・サービスのために、ソフトウェアやハードウェアを連携して構築されたコンピューター環境のこと。
とある。
だから、「=電子処理化」も間違いではないだろうが、一般的な意味とすれば「システム化」とは「体系立てること」と言い換えられるだろう。
ごちゃごちゃだったものを秩序立てること。
それが本来の意味の「システム化」だ。
カオスをコスモスにするのだ。だから、システム化してカオスになったならば、それはどこかで何かが間違っているのだ。
ルールを作るのもシステム化だろうし、役職を割り当てて責任をはっきりさせるのも、マニュアルを作るのもシステム化だと思う。
情報システム化だって、体系化された電子処理に変えることで、物事をスムーズに進むようにすることを指しているはずだ。
なぜ、かえって複雑になるという結果になるのか。
結局、「システム化する」という手段が先に立っちゃって、「秩序立てる・簡単にする」という本来の目的がぼやけてしまったんだろうなあ、とはうすうす感じる。
手段と目的の逆転。よくある話じゃないですか。
システム化とは、ごちゃごちゃなものを整理し、体系立てること。
……ふむ、そう考えると、ごっちゃごちゃな私の部屋も、なんとか空間のシステム化をしないといけないな。
ここは寝るスペース!ここは作業スペース!とかさ。なお、人はそれを「片づけ」と呼ぶ。
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