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砕石のはなし

私の実家の稼業は砕石メーカーです。祖父の代から続く家族経営です。私にとっての「砕石」は身近なのですが、馴染みのない方からするとさっぱり想像がつかない商品です。その砕石のはなしをしてみようかと思います。

建設業で使う資材の一つで、建設工事に直接使用されることもあれば、生コンクリート、アスファルト、二次製品などの原料となって加工されて使用されることもあります。いづれにしても、最終到達地点は建設工事となります。ほとんどがBtoBでの取引となっていて、BtoCになるのは工場の近くの住民が「駐車場に砂利敷きてえから売ってくれっか?」パターンだけです。

砕石を普通の方が見る機会は多いようで少ないです。一番は舗装していない駐車場です。個人の住宅とか、月極の駐車場とか、ガタガタ道になりがちの砂利の駐車場を思っていただければだいたい間違ってないです。ここで転んだら砂利が尖ってて怪我すんなーって思ったら砕石駐車場です。

砕石は工業製品にも関わらず地域的特色がとても強いです。そして、今は砕石をまず大きく2つに分けないといけません。新材と再生材です。新材は自然の山からなんだかんだで作ったものでタイトルの写真のような色です。再生材は、コンクリートやらアスファルトやらをぶっ壊して砕石にしたものと、鉄工所で精錬過程で使った石灰石由来の砕石とあります。全部説明するのは大変なので今回は稼業で生産している新材の砕石について。
砕石の原料となるのは平たく言えば硬い岩です。岩にも種類があって花崗岩だの新緑岩だの頁岩だの泥岩だの砂岩だの。小学生の時にやりましたね。覚えてませんよね。
とりわけ砕石になりやすいのは、堆積岩と変成岩です。しかもまあまあ硬いやつです。何でも良いわけではないので、採取できる地域も限られます。採取できるところでしか砕石工場はありません。そして採取できるところはいくつもの事業者が集まっています。日本で最も砕石業が盛んなのは、栃木県です。圧倒的首位です。巨人のV9です。だいぶ離されて2位が茨城県です。3位が兵庫県です。その他群馬、埼玉などにも点在しています。東京にもありますよ。多摩地区です。
なので、都会に住む方にはほとんど馴染みがないのです。

砕石はコンクリートやアスファルトの主原料でもあるし、先程ちょっと出た石灰石も砕石なので、再生砕石も由来をたどれば自然石の再利用です。SDGs的です。

砕石の叔父叔母ぐらいにセメントや消石灰、生石灰がいて、年の離れたいとこぐらいに墓石などの石材がいて、おじいちゃんの兄弟ぐらいに、川砂利、川砂、山砂なんかいる感じです。

みなさんのあまり馴染みのない砕石ですが、みなさんが歩く歩道にも、電車のレールの下にも車道にもお家の基礎にも至る所に砕石は使われています。キングオブ縁の下の力持ちだと思っています。

もしみなさんが街を歩くとき、少しでも思い出していただければ嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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