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Parent Experience of Implementing Effective Home Programs

Iona Novak

Physical & Occupational Therapy in Pediatrics, 31(2):198-213, 2011


【要旨】

この予備的な研究の目的は,効果的なホームプログラム実践に関する親の視点を描き出して臨床での推奨を伝えることである.半構造化されたインタビューが,パートナーシップに基づくアプローチによりホームプログラムを行った脳性麻痺を伴う子どもの親10人に行われた(父親2名と母親8名).グラウンデッドセオリーを用いてカテゴリーをオープンコーディングのレベルごとに分類した.親はホームプログラムの活動を実践することは生活の一部であり,発達を最大限にし,手引きを得て,そして時間を管理するためのものであると考えていた.パートナーシップに基づくホームプログラムはサポート,リアリズム,柔軟性,モチベーション,活動の一般化,活動のリマインダー,アップデート,そして役割の分類といった利益を提供していた.親は他の親に対して子どもの障害を受け入れること,決して助けを断ってはいけないこと,正直であること,ルーチンを持つようにすること,そしてプログラムを必須のものと考えることをアドバイスした.両親は専門家に対して,親はサポートを求めている,多分野にわたる協調,そして予測的な情報,完遂への重圧をなくすことをアドバイスした.この知見は親がパートナーシップホームプログラムを用いることで利益を感じていることを示唆している.親はこのプログラムを用いることで育児の助けとしている.継続的な親へのサポートを提供することはモチベーションを保つために非常に大切である.


【私見】

ホームプログラム実践において親からの貴重な証言が記載されています.親が他の親に対するアドバイスは1つ1つ心がこもっていて胸を打たれます.「Accept the disability(障害を受け入れよう)」.これは専門家ではなく,同じ障害を持つ子どもの親が言うことに100倍の価値があります.この一言を言うのにどれほどの勇気が必要か.

一方,私たち専門家に対しては以下のような意見が見られました.私にはどれも臨床あるあるに思えます.肝に銘じます.

1.Don't leave us hanging(私たちを放っておかないで)

「(過去に私が経験したことは)1月に紙切れ一枚渡されたまま,8月に戻ってきたと思ったら〝あれはどうなりました?”だって」

2.Co-ordinate please(「協」調してください)

多職種からたくさんのホームプログラムを受け取ると「困惑」して「圧倒されてしまう」

3.Take the pressure down(重圧を取り除いて)

「とても厳格なホームプログラムをもらい,今週はこれとこれとこれと,,,もう行きたくないと思ってしまった.」

4.Prognostic information helps plan the future(予測的な情報は将来のプランを立てる助けとなる)

「親として私たちはお互い常に話し合っていて,ねえどうやって子どもに必要なことを知ることが出来るのかな?と話し合うわけ.子どもが話せないのはわかるわ.私たちに何か出来ることはないの?子どもが食べられないのはわかるわ.でも,今後はどうなるの?子どもにガラガラで遊ばせておくべき?それとももっと年相応なおもちゃを与えるべき?子どもを正しい方向に導くガイダンスが欲しいのよ」

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