Home programmes in pediatric occupational therapy for children with cerebral palsy: where to start?

Iona Novak

Australian Occupational Therapy Journal(2006), 1-14


【要旨】

目的:ホームプログラムは脳性麻痺を伴う子どもにおいて幅広く用いられている.ホームプログラムによる介入の重要性についてはコンセンサスが得られているにも関わらず,その効果にはほとんどエビデンスがなく,家族の参加に影響を与えうるプログラムの特性を扱った情報にも乏しい.それよりも,今日の研究では処方されたプログラムに関する両親のコンプライアンスと両親-子どもの相互作用とに焦点が当てられている.

方法:論文レビューに基づいて,ここでは脳性麻痺を伴う子どもへのホームプログラムの発展をガイドするようなモデルを提案する.これはセラピストにとって,脳性麻痺を伴う子どもへのホームプログラムに焦点を当てて構造化する方法のスターティングポイントとなる.

結果と結論:この論文では確固たる正式な手続きを通じたホームプログラムの臨床ガイドラインの作成と,作業療法のホームプログラムの影響を評価する緊急の必要性が示された.


【私見】

作業療法実践においてホームプログラムの作成・実施は青信号で,現段階では最もエビデンスに基づいたセラピーの構成要素です.この論文ではホームプログラムのアプローチに関するモデルが提案されており,そこには5つ段階が含まれています.本文では各段階を実施する際の具体的な手順・考慮するポイント等が記載されています.

1.Develop collaborative relationship(協働的な関係を築く)

2.Set mutually agreed goals(十分に同意を得たゴールを設定する)

3.Select therapeutic activities(セラピーで用いる活動を選択する)

4.Support implementation(実施をサポートする)

5.Evaluate outcomes(結果を評価する)

文字にしてしまうと当たり前のように感じますが、こういった抽象的・概念的な話は臨床に即して具体的に考える必要があります。自分の担当ケースに関して,ホームプログラム(自主練習)を提供する際にこの5段階を忠実に実践しているか?と具体的に考えてみると意外と出来てないことが多いように思います.


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