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大自然と向き合う

2008年10月25日に日経新聞夕刊に掲載したものを修正加筆したものです。

1ヶ月前、登山家で知人の山野井靖史さんが奥多摩でジョギング中に熊の親子と鉢合わせた。

母熊に鼻と右腕をかじられ、あわや失明という重症を負ったが本人は「向こうだって必死なのだ。ぜんぜんうらんでいない」という。

大自然の猛威と偉大さに等身大で向き合ってきた山野井さんらしいと感心するとともに、野生動物の持つ潜在的な恐ろしさを身近に感じた出来事だった。

そんな折、来年アフリカで子供向けのキャンプの企画が持ち上がり、先日ケニアへ視察に出かけた。11歳の時に家族とキリマンジャロに登った以来、27年ぶりのアフリカだ。

その時サファリに出かけ、僕達が昼食を食べていたところに12㍍の大蛇がいたという話を後で聞いて震え上がったものである。今でもそんな自然が残っているのだろうかと思いながら飛び立った。

しかし、ナイロビ空港に着いたとたんそんな心配は吹き飛んだ。なんと空港のすぐ横の広大な敷地に普通にキリンが歩いているのである。

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わずか11歳でキリマンジャロを登頂。フリースタイルスキー、モーグル競技では10年間にわたり全日本タイトル獲得や国際大会で活躍。引退後は冬季…

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