スポーツの冒険者達

2008年9月20日に日経新聞夕刊に掲載されたものを修正加筆したものです。

北京では五輪に続いてパラリンピックが開かれた。僕は選手達には脅威と尊敬を感じる。

僕が所属する札幌のスキースクール「三浦雄一郎&スノードルフィン」に田中哲也さんという義足のスキーヤーがいる。

長野、ソルトレークパラリンピックの日本代表だ。彼は片足スキーでどこでも見事に滑り下りてくる。明るく憎まれ口をたたく彼に挑戦したのは３年前の正月の事だ。

彼と一緒に片足でテイネハイランド最難関の北壁コースをノンストップで５本滑り下りた。何とか滑り切ったものの、使っていた左足は次の日から筋肉痛で３日間動けなくなった。

2001年、全盲の米国人登山家クライマー、エリック・ヴェインマイヤーがエベレストの頂上に立ったことに世界は衝撃を覚えた。

彼は米国のABCニュースのインタビューでこう答えた