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2011年3月5日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 先週、順天堂大学大学院博士課程3年目の研究発表をポスター形式で行った。 所属する加齢制御医学で僕が挑んだテーマは「低酸素化における遺伝子発現」。遺伝子発現とは環境や刺激によってその時に必要な情報を読み取り、肉体に変換される過程をいう。この研究は3年前の三浦雄一郎とのエベレスト遠征と同時に始めたものだ。内容は僕と父を含めた4人の8000㍍峰登頂経験者と高所経験のない被験者が低酸素室に入る前後で白血球の遺伝子がどう変化す
2010年8月28日日経新聞夕刊に掲載されたものです。 先週、筑波大名誉教授、村上和夫先生主催の「心と遺伝子研究会」に参加させてもらった。 以前にもコラムで紹介したが、村上先生は高血圧を引き起こす「ヒト・レニン」の遺伝子配列やイネの全ゲノム配列の解読に世界で初めて成功した分子生物学者である。最近では心の動きが、暑さ、寒さ、飢餓といった環境ストレスと同様に遺伝子発現に作用することを研究している。 以前のコラムでは「笑い」が糖尿病患者の血糖値に対して良い影響があると書い