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弱さを見せられる強さ。Vulnerability is strength.

先日、こんなツイートをした。

12月で仕事を辞めてからはじめた就職活動。金融業界から離れて5年強。以前の役職(レベル/タイトル)よりも1つ上のポジションで再就職を狙っていたが、そんなに甘い話はなくて、面接の予定すら入らなかった。

2017年1月に金融を退職した。再就職にあたり金融業界を希望したが、地方ということもあり、私の経験を生かせるような金融職は地元には皆無。結局、業界を離れ「面白そう!チャレンジしてみたい!」と思ったコンサルの職と縁があって就職した。コンサルの仕事は難しかったけどとても面白かったし、素敵な人たちに囲まれてとても濃い時間だった。絶対に次の仕事にも生かせる経験値を積んだと自負している。でも、その経験値を生かしてと思うのは私だけなのよね。雇う側(金融業界)からしたら「以前(最後に金融業界でやっていたの)と同じ役職(レベル)で雇う」という一択のみ。

頭では理解しつつも心が納得しない。私と企業側の温度感の差に凹んだ。

いつまで経っても面接にすら行き着けないので、やはり希望するポジションを下げて以前と同じ役職(レベル)での転職活動をすることに決めたのが1月中旬過ぎ。以前と同じ役職(レベル)での求人にアプライすると面白いように面接の予定が入った。応募してすぐに面接日程の調整依頼が入ることをありがたいと思うと同時に「やっぱり役職(レベル)を1つあげて再就職したいは無謀だったんだ」という現実を突きつけられた。

当時(2017年)、同じ役職(レベル)でがんばっていた仲間たちは1つ上の、中にはもう1つ2つ上のポジションで働いている人もいる。もちろん、そのままの役職で頑張っている人もいるし、業界を離れて新しいチャレンジをしている人たちもいる。5年強も経てば部下だったはずの人が私と同じ役職(レベル)になっていたりもする。中には私が再就職を希望している役職(レベル)にまであがった人もいる。5年強のブランクがあるのだから仕方ないと思いつつも悔しかった。私は自分が「仕事が出来る人間」だと思っているのでどうしても「私があのまま継続していたら今頃は・・・」と考えてしまう。業界が変わったとは言え、確実に成長したこの5年弱の経験値を考慮して(認めて)もらえないことも悔しかった。業界を超えて生かせる知識や能力をこの5年で身につけたと自負しているだけに余計に悔しくてたまらなかった。

前職を辞める時もすごく悩んだ。正直、辞めたくないという気持ちのほうが強かった。でも、家族の経験値を優先した。子どもたちにとってベストだと信じて決めたこと。その決断は間違っていなかったと思っているし、この期間で得た家族としての経験値は何ものにも変え難いと思っている。それと「悔しい」という気持ちは全くの別物で共存してる。

1月下旬から2月初旬にかけて、面接の予定でスケジュールが埋まった。久しぶりの面接「自分をどう売り込むか」をしっかりと予習した。元々、面接は得意なので自信があるほうだけど準備をして損することはない。

「二次面接の予定が入るだろうな」という気持ちで面接を終了。案の定、当日もしくは翌日に二次面接の日程問い合わせが入り、二次〜三次面接の予定が入った。

そんな中でつぶやいたのが冒頭で紹介したツイート。面接がいい感じで進んでいても「悔しい」という気持ちはあったので、素直にそれを認めて書いておこうと思ったんだった。

このツイートをした日の夕方、ある企業の二次面接があった。

その面接の中で「是非、あなたに弊社で働いて欲しいと思っています。社内で話し合った結果、あなたが応募した役職(レベル)ではなく、もう1つ上の役職(レベル)でオファーしたい」という信じられない言葉を頂いた。

この有難すぎる話があった翌日、翌々日もすでに別企業の面接の予定が入っていたのでキャンセルすることなく予定通りに面接を受けた。その結果、次々と3つの企業からオファーを頂いた。

自分の弱いところを認めた結果、こんな状況になって本当に驚いた。自分の弱いところってシェアすることで強さになるんだなってことを実感した。

弱さを認めることがこんなにインパクトがあるなんて凄い。これを偶然だという人もいるんだろうけど私は必然だと思ってる。

3つのオファーは、それぞれの企業が出来る限りの待遇を出してくれたこともあり3つともが魅力的でとても悩んだ。役職だけで言えば、一つ上の役職(レベル)を用意してくれた企業が魅力的だったけど、役職だけではない魅力がそれぞれの企業にあり、悩んでいる間に引っ越し代や家族全員分のフライトや、最初の1ヶ月のホテル代なんかも追加提示してくれて、魅力を数値化すると大差なくて決められなかった。

最終的には、1つ上の役職(レベル)を用意してくれた企業に「あなたのオファーが魅力的なのですが、他の2つのオファーも魅力的で決断できずにいます」と正直に2つの企業のオファー内容と共にメッセージをした。メッセージの中で「あなたのオファーを受ける決断をするために、年収を10%あげてくれませんか?」と聞いてみた。

翌朝、届いたメッセージは「10%のUPにはお答えできませんが、私たちが最大限できることとして7%UPと、契約祝金として家族分のフライト代金を提示します。是非、一緒に働きましょう」とあった。

年収があがったことは嬉しいが、お金ではなく、こちらの意向を認め行動してくれたことが何よりも嬉しかった。契約祝い金は請求していないが追加で提示してくれた誠意もとても嬉しかった。

私の気持ちは固まった。

2017年に辞職した役職(レベル)から、再スタートをきる覚悟だったけど想定外にこんな結果になってとても驚いている。

ありきたりだけど「あきらめない。今自分にできることにベストを尽くす」って大事だなって再認識。

45歳。私のキャリアはまだまだこれから。

さぁー、がんばるぞ!!

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