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トマトのはなし

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クッキングトマト(調理用トマト)の仕事のこと

2019.01.28 15:43(過去記事) 「トマトを育て、加工して商品にする」 クッキングトマト(調理用トマト)は作るのはそれほど難しくはないんですが、8月の半ばから10月の中ぐらいまでで1年分を収穫します。 これはハウス栽培ですので、露地栽培だともっと短くなりますね。 この収穫したものをすぐに食べきるわけではなく、1年かけて使いますので、それなりの加工場や保管庫(冷凍庫など)が要ります。 生食用トマトは長期間にわたって収穫しますが、加工用トマトはちょっと難しいみ

冬に食べるのがクッキングトマト(調理用トマト)

2019.01.27 16:33(過去記事) 冬ってみんな、トマトはどのくらい食べているんだろう? スーパーには生のトマトは季節関係なく並んでいて、今は愛知県や熊本県の物が多い。 生のトマトは体を冷やすので、冬はあまりお勧めしない。 夏の暑い時に食べるのがやっぱりうまいし、理にかなってるよね。 クッキングトマト(調理用トマト)は、秋に収穫して冬に加熱調理して食べるのがメインのトマト。冬の保存食なんだよね。 体を冷やすこともないし、実はリコピンなどの栄養価も生食用トマ

トマト作りから手掛けているから、まだ10回のチャレンジ

2019.01.26 16:10(過去記事) トマトソースやトマト煮込みなど、トマト味の料理を作ろうとした時、ほぼトマト缶1択しかないはず。 スーパーで売ってる普通のトマト(生食用トマト)で煮込みとか作っている人、どのくらいいるだろうか? 少しは居るだろうけど、思った料理の味が出せているだろうか? 2008年から輸入の缶詰のトマトではなく、国産の生の調理用トマトを使いたくて、でも見つからなかったので自分で作り始めました。 もう10年。でもまだ10年。 まだたった1

トマトの裏ごしは「ムーラン」という調理器具で

2019.01.23 16:17(過去記事) 調理用トマトは、そのまま使うこともできますが大抵は裏ごしします。その時使う調理器具が、下に紹介した「ムーラン」。 裏ごしの使う網は種類があって、目の細かいものから荒いものまで3種類。 ジュースなら一番目の細かいもので濾して、さらにミキサーもかけてなめらかにします。 トマトソースは中間の目の物で、果肉感が残るこし方に。多少、皮や種が入りますがトマトの果肉そのものを感じられるようにしています。 これは業務用の大きいものですが、

まずいトマトを作ったら、

(過去記事)2019.01.21 16:09 昨日たまたま見たテレビでやってたのがこれ ⇩ いったいどんなトマトなのか? とある農家が、まずいトマトを作ったら、なぜか年商が3倍に。 いったいどんなトマトなのか? 「坂上&指原のつぶれない店」1月20日(日)放送。とある農家が、まずいトマトを作ったら、なぜか年商が3倍に。 いったいどんなトマトなのか?TBSテレビ じゃあそれはどんなトマトなのか、という事なんだけど 正解は「クッキングトマト(調理用トマト)」の事でした。

トマトはだれに作ってもらっているの?

(過去記事) 2019.01.18 22:59 端野のトマト専業農家の松澤さん おととしはとむての森さん。昨年は端野の松澤さん。 トマト生産の委託先が増えていっています。うれしいことです。 松澤さんは北見では珍しいトマト専業農家なんですが、僕が地場産トマトでトマトソースを作りたいとトマトを探していた時、ツテで紹介されたのが松澤さんでした。 松澤さんは桃太郎品種のいわゆる生食用トマトが専門なので、加工専用のトマトは作っていませんでした。 なので、規格外品のものを完熟状

調理用トマトをオホーツクで栽培するという事

2018.01.20 15:47 僕が地元オホーツク産のトマトでトマトソースを作りたいと思い立ったのが2006年ごろ。 それで2010年、知り合いにこんなことがやりたいと話したところ、興味を持ってくれた端野のトマト専業の生産農家松澤さんを紹介され、そこの生食用トマト桃太郎品種の規格外品を使ったトマトソースづくりから始まったんだよね。 最初に想定はしていたんだけど、やはり生食用トマトでは思ったようなトマトソースにはならず外国産のホールトマト缶とブレンドしながら使っていた。

調理用トマトと生食用トマト

2018.01.15 15:33 トマトってたくさんの種類があるわけですが、僕は大きく二つに分けて考えます。 一つは生食用(せいしょくよう)トマト。そのままカットして生でサラダなどで食べる、名前の通りのトマトです。日本のスーパーの野菜売り場のトマトはほとんどがこちらのトマトですね。 そしてもう一つは調理用トマト。加工用トマトなんて呼び方もしますが、トマトソースにしたりトマトジュースにしたり、トマト加工製品の原料になるトマトです。 生食用トマトはピンク系トマトとも言い、果

10年前に僕自身が欲しかった、ただそれだけで始めたトマトソース作り。 トマトをつくる所から始めました。 「はじまりのトマトソース」が始まります。 https://onlineshop.okhotsk-tomato.com/

クッキングトマト(調理用トマト)作りのきっかけ

「過去記事」 2019.01.20 16:47 トマトがない! 日本中にトマトはたくさんあるんだけど、トマトソース専用のトマトとか、トマトソース専用のトマトを原料にしたホールトマトやトマトピューレがない。 それがわかったのが2006年ごろ。 カゴメやデルモンテが本州で契約農家に作らせているのは、ジュース向けの加工品種なんです。たぶん輸入のホールトマト缶が安いので、国産で作るメリットがないんだと思う。 もともと、何らかの形で農業に参入してみたいと考えていたので、トマトソ

トマトソースに適したトマト

(過去記事) 2019.01.13 11:07 おいしいトマトソースを作りたい トマトソースって一応どんなトマトでも作れるんですけど、作りやすさの向き、不向きはあります。 トマトソースに向くトマトは、水分が少なくて(生で食べるともそもそする位でちょうどいい)中心まで真っ赤なものがいい。 いわゆる桃太郎系(よくスーパーの野菜売り場にあるやつ)でも作れますが、水分が多いのと色が薄いのでなかなかいい感じにならないかな。ソースって味だけでなく、色味や形状もとっても大事なんです

今年は2種類のクッキングトマトでトマトソースをつくる

(過去記事再掲載) 2018.11.27 15:13 今年のトマトは二つの品種をブレンドしています。 まず、「なつのしゅん」という品種は端野の農家、松澤さんに作ってもらいました。このトマトはジュース向けに開発された品種のようですが、料理に使っても全く問題なし。味はもちろんいいのですが僕が気に入ったのは香り。すっきりと軽い香り、といった印象。 松澤さんもこういうトマトは初挑戦という事で、少し戸惑いがあったと思いますがおいしく作ってもらいました。来年は今年の倍量を作ってもら

オホーツクで調理用トマトの露地栽培はできるのか?

2018.01.27 16:24(過去記事:「にたきこま」は今は廃版になり、「なつのしゅん」に変わっています。) 試験栽培を始める 調理専用のトマトが欲しいと試験栽培を始めたのが2012年から。まず露地栽培でできるのか確かめたかった。品種は色々調べた結果東北の試験場で作られた「にたきこま」というトマトにした。 露地栽培で作ることができれば、あとは条件を良くするだけなのでまずは一番育ちにくい方法を試してみた。 生育状況は 調理用トマトはそれほどデリケートな作物ではないので

トマトソースを手作り。どんなトマトを使ったらいいの?

2018.01.21 17:47 トマトソースを作ろうと思ったら、一番作りやすいのは缶詰のホールトマトを使う事だろうね。いつでも店で手に入り味もそれなりに安定しているし価格も安い。 大手メーカーで出している「基本のトマトソース」、みたいなのを使うのも手だが好みは分かれるところかな。  トマトジュ-スを使う手もあるが果肉感がないのであまりお勧めはしない。 次はフレッシュのトマトを使う場合だけど、これがなかなか難しい。スーパーなどの店で売っているものなら夏の一時期、味のいい