見出し画像

スイカズラの意外な効能

喉が痛いという母に漢方薬局で買った「金銀花」入りの喉飴を渡すと、「あれ、これってスイカズラだよね?外に咲いてるよ。」
と言う。

え。金銀花あるの??

さっそく母に案内してもらと、これか~。

白い花が受粉すると黄色になると母が教えてくれました。
色が変わるのは、受粉済みの花を虫の目から見えにくい色にすることで虫をまだ受粉していない花へ導くためと考えられているそうです。へぇ~。


あるのは知っていたけど、「スイカズラ」って呼んでたし,
香りがとてもいいから何ならジャスミンかと思ってました。

改めて花の香りを嗅いでみると、とってもいい香りがします。

「金銀花」はとっても有名な漢方薬にも入っているくらいメジャーな生薬の一つです。


金銀花(スイカズラ)の効果

金銀花 スイカズラ科スイカズラの花蕾
性味:/甘
帰経:肺胃大腸
効能:清熱解毒、涼血止痢、疏酸風熱
適応:皮膚化膿症、風表証の発熱咽喉疼痛
備考:散熱解毒の要薬

日本中医食養学会.食物性味表

ふむふむ、金銀花の花蕾を使うんですね。

散熱解毒なので熱を冷ましたり、喉が腫れて痛い時にとっても効くんです。

漢方薬局で買った金銀花入りの喉飴。これ美味しかったです。

同じく喉にいい板藍根(バンランコン)入りの喉飴と比べて癖がなく子どもも喜んで舐めてました。


銀翹散

皆さんは「銀翹散」という漢方見たことありますか?


ドラックストアでも扱っている有名な漢方なのですが、ざっくり言うと
熱っぽいタイプの風邪に使う薬です。

先日、喉の痛みから始まって38度の発熱があった時この銀翹散を使いました。

この銀翹散のという字は「金花」の事で、もちろん金銀花が入っています。

ちょっと難しい話になりますが、寒気と発熱が同時に起こっている場合、中医学ではこの状態を「表証」と言って、邪気が身体の表にいてまだ体の中に入り込んでいない状態とみなします。

この寒気と発熱が同時にある場合は解熱剤は使用せずに、解表剤という表の邪気を発散させる薬を使います。

それが有名は葛根湯などの漢方なのですが、この銀翹散は表の邪気が少し身体の内部にも入ってきてしまった時にも効果的なのです。

つまり、しっかりと解熱効果があります。

金銀花の生薬の作り方


花蕾を採取。最初、蕾は薄い緑色をしているのですが、だんだん膨らんで白くなってきます。

もう少しで咲きそうな蕾を使います。

この白くて先が膨らんだ状態の花蕾を取って自然乾燥させます。

蕾もとてもいい香りです!

喉痛から始まる熱タイプの風邪を引いたら、お茶にして飲んでみよう!

金銀花って育てられるの?

我が家の金銀花は自生しているものなのですが、花も綺麗で香りもいい&生薬としても使えるので育ててみるものありかと!

まとめ

先日、授業で習ったばかりの金銀花

まさか、庭にあるとは思いませんでした!! 

体調崩すのは避けたいけど、早くお茶にして効果を試してみたいです。

今回の金銀花に限らず犬が歩けば棒に当たるじゃないですけど、庭を歩けば中薬に当たるくらい色んなものが中薬になるんだなと中薬学を学び始めてから植物を見るのがさらに楽しくなりました。



参考にした本です⇓
中薬が幅広く載っていて専門的ですが読みごたえがあります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?