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炭焼き窯プロジェクトはじまる

かねてより他郷阿部家の料理人・拓さんは炭焼き窯づくりがしたいと言っていた。

それを聞いて三浦もすごく面白そうだと思っていた。

ちょうど編集を担当していた群言堂の連載でも群馬県北軽井沢に暮らす木方さんが炭焼き窯のことを書いていて、いいないいなと羨ましく思っていた折でもあった。

もともと渋谷の焼き鳥屋で腕を鍛えた拓さんは焼き鳥の名人。我々大森住民も時々それを味わう機会があるが、本当に絶妙な焼き加減と味付けでほっぺたが行方不明になってしまうほどだ(ちなみに阿部家に連泊すると裏メニューとして登場する可能性が高いらしいので、もしご連泊の際は要望をお伝えすることを強くお勧めする)。

そんな拓さん、いつか自分の手づくりの炭で焼き鳥を焼きたいという密かな野望があったのだという。

それだけではなく、そこに以前から住民の頭を悩ませている大森町の竹問題も関わってくるのである。大森町の山を荒らす竹をどうにか有効活用したい、というのは登美さんも長年希望してきたことだったのだ。

その思いが合わさって竹炭の炭焼き窯をつくろう、ということになったのだ。山の環境保全、自然と関わりながら暮らす里山の営み、技術の伝承、そして焼き鳥・・・。いい循環が見えてくる。

さあどうやってつくろう、と考えはじめたところになんの因果か、隣町にこれまでおよそ30基もの炭焼き窯をつくってきたというおじいさんがいるという情報も飛び込んできた。拓さんは早速教えを乞い、快く引き受けていただいたという。

条件が揃い、先週から材料集めが始まった。すでに今日までにほとんどの材料が集まり、明日から月曜までの3日間で一通りの工事を完了させるとのこと。

三浦も興味津々なのだがなかなか手伝う時間が取れず、現状ただ指をくわえて見ているただのおじさんである。非常に残念だがなんとかその行く末を見守ろうとできる限り記録をしていこうと思っている。が無理かもしれない。スズキくんが工事の様子をタイムラプスで記録してくれるようなのでそこに頼ろう。がんばれスズキくん。

次回に続く。