毒キノコを食べてまったかもしれん
※先にお伝えしておこう。この記事は地元の人とキノコ狩りをして知らずに毒キノコを食べてしまった(かもしれない)という内容である。キノコを採って食べることは命の危険を伴うので、必ずその地のキノコのことをよく知った専門の方とともに行い、疑わしきは食さずの精神で、度重なる確認の上慎重を期して欲しい。
はあ。。。。。
毒キノコ食べてまったかもしれん。
びっくりして思わず名古屋弁が出てまっとるが、まあそういうことなんだわ。
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「そろそろネズミタケが出るころだで(実際は石見弁)」
土曜日の朝、同じ自治会のKさんが教えてくれて隣町にある実家の山に連れて行ってくれることになった。
ネズミタケとはホウキタケの別称で、香りや食感も良いでらうみゃあキノコだという。それはぜひ採りに行ってみたい。
すぐに準備して車で10分ほどの隣町の山に入ると、雨が降った後だからかあるわあるわ、多種多様なキノコがニョキニョキと生えていた。
(たぶん・・・上からベニイグチ、コガネヤマドリ、テングタケ)
しかし基本的にキノコは慣れた人でも判別が難しく安易に採って食べるのは危険だという認識なので採ることはしない。
子供の頃からこの山でキノコを採って食べているKさんがよしとするものだけを採って帰る。そう最初から決めていた。
探し始めて20分ほどした頃だろうか。Kさんが叫んだ。
「これこれ、これだぎゃあ。ネズミタケだぎゃあ(実際は石見弁)」
そう言って指差した先にこのキノコがあった。
同行した数人で「わーキレイ!!サンゴみたいでどえりゃあかわいい〜がね〜!」とひとしきり盛り上がってから捕獲。
その後も探し回り、同じ見た目で色違いのネズミタケを採って帰った。
Kさんいわく「茹でこぼしてから一日水にさらして、ナスと一緒にすき焼きにして食べたら当たることもあらせんでやってみやあ(実際は石見弁)」とのこと。
果たしてその通りにして翌日みんなですき焼きをした。
普通に美味しかった。割下の味でほとんど香りは飛んでしまっていたが、シャキシャキと独特の食感があってなかなかの美味だった。
これはいいキノコを教えてもらってラッキーだがや〜とホクホクした気持ちで帰った。ワイフだけがその夜軽い腹痛を訴えたが、他は全員無事だったのでキノコのせいとも思わず気にしていなかった。
そして今日になってキノコ狩りのことをnoteに書こうと、撮った写真を見ながら山で見たキノコの種類をインターネットで調べてみた。すると、ネズミタケにはよく似た毒キノコがあるというではないか。
その名もハナホウキタケとキホウキタケ。いろんな写真を見比べてみると本家のネズミタケは根元がでっぷりと膨らんでいて力強く、毒の方は根元から細く分岐している。
三浦たちが採った方はもしかしたら毒の方なのではないか・・・?と途端に怖くなり、いろいろ調べてみた。
リサーチの結果、採った株はいずれも小さいのでもしかしたら若いネズミタケかも?という希望はわずかにあるが、どちらかというと写真だけの判別では毒の方な気がする、という結論に至った。
ただ毒性が弱く地方によっては食用にすることもあるという記述も見られ、まあそういうこともあるだろうなと思った。しかもKさんはバリバリこの辺で育った方なので胃袋も強そうである。多少の毒など気づかず食べてそうだ。
まあ、毒だったかもしれないし違ったかもしれないし本当のところは三浦には分からない。とにかく無事だったのでこんな風に語れているが、正直な話、結構怖いことをしたなと振り返って反省している。
〜三浦の反省点〜
・Kさんを信頼しきって、持ち帰ってからちゃんと調べることをせず食べてしまったこと
・「煮こぼして水にさらせば大丈夫」「ナスと調理すれば大丈夫」というKさんが言った迷信を疑いなく受け入れてしまったこと(前者は特定の毒キノコには効果がある場合があるらしいが万能ではなく、後者は全く毒を取り除く効果はないという)
・食べる量や体質、体調、体力などによっても中毒症状に差が出てくるので、例え地元で慣習的に食べられていても注意が必要だったこと
・とにかく上記のことを総合しても不勉強で何の予備知識も持たずに山に入ってしまったこと
これまで何度もヒラタケ、カブタケなどを地元のおじさんと採りに行って美味しく食べていたので、かなり油断があった。
一歩間違ったらどえりゃあこったがや!!ということになるので今回はいい勉強になったと思い、今後挑戦する際には二重にも三重にも注意をして望もうと強く心に誓った。
繰り返しになるがキノコ狩りは下手したら命に関わる危険な行為でもあるということをぜひ皆様にも知っておいていただきたく、この記事を書いた。
最後に三浦なりの注意点を列記して終わりとしたい。
知っておいて欲しいこと
・そもそもやらないのが一番賢い
わざわざ命を危険に晒さなくてもその辺で売っている椎茸やえのきやしめじも十分美味しい。
とはいえ、やはりスーパーで売られていない美味しいキノコが野山にたくさんあることも確かだ。どうしてもやりたい場合はこうしよう。おじさんと約束だ。
・キノコ事情に精通した専門家と一緒に行く
・でも専門家だけに頼らず自分でもちゃんと勉強する
・専門家を疑う
・自分を疑う
・地元の小慣れた人を疑う
・キノコ関係の迷信はたくさんあるので必ず知っておく
・分からない、疑わしいものは食べない
<毒以外の注意点>
・許可なく他人の土地に立ち入らない(これ大事)
・必要以上に採らない
・キノコの生える環境をできる限り壊さない
↑上記二つは翌年以降も生える環境を残すためにも大事
素人が偉そうにいろいろ書いたが、上記のことも間に受けとったらかん。自分の頭で考え、自分自身を疑うことが何よりも大事なんだて。ほいじゃまた。