成長するために

今年もあと2日。やっと「あと」という気持ちになった。12月はいつも以上に「まだ」の気持ちが強かった。というのも今までやったことがないことが連続して3つ。

ひとつ目は6年目になる大人の部活「ミウミュージック合唱部」の初めてのクリスマスコンサート。6年の間に部員さんが卒業したり新しい仲間が増えたりとそれなりに変化してきたこの合唱部だけれど、真剣さは変わらない。楽しいけれど誰も甘えはないところがさすが。1年前から少しづつ準備をして当日を迎えた。コンサート後はお客さまの中でも涙を浮かべていたり、流したりで部長の私としては結構びっくりしながらも、これが音楽だと改めて思った。形のないものを形のないもので表せるのが音楽。ごまかせない。濁ったものがあるとわかる人にはわかってしまうのも音楽。美しさだけではないもっと根源的な力や人としての創造力を発揮できるのが音楽。それを証明した部員さんに脱帽です。

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2つ目は大学の講義の中でのゲストスピーカーとして1コマお話しさせていただいたこと。テーマは「音楽の中のコミュニケーションの力」。私は人と話すことが実はそんなに得意な方ではない。本当にこんな言葉で伝えられるのかとかいろいろ考えているうちに無口になっていく。でも音楽だと気持ちが楽。自分との対話も小さい頃からピアノを弾いてしていたように思う。そして大人になって音楽を仕事にするようになったけれど仕事にしたくてというよりは音楽の力に惹かれてその中に飛び込んでいったという方が正しい。そしてその力に確信を持ったのはシアトルのゴスペルクワイヤ「Total Experience Gospel  Choir」とその主宰者であり牧師のPat Wrightさんに出会ってから。たくさんの奇跡を目の当たりにして音楽って凄いなって思った。

講義の最後に学生さんたちと歌った。恥ずかしそうだったけど笑顔で歌ってくれたことは本当に嬉しかった。いつかこんな風変わりな講義があったことを思い出してふふって笑ってくれればいいなって思う。

3つ目は「なつかしいミライ〜繋いだ記憶〜」というインスタレーションをしたこと。造形(フラワーコーディネーター&手すき和紙造形作家 木南有美子さん)と映像(フォトグラファー 山下由紀子さん)と音(サウンドクリエーター 岡田晴夫さん)と音楽。前からやってみたかった実験で音楽というよりは自然音の中に言葉や音を組み込んで一定の律を作る。それに合わせて即興演奏。

違う分野の方たちとコラボレーションするのは自分のいつもとは違ったところを喚起される。容易ではない時期を越した時に自分の壁をふわっと超える。前の場所とは違う景色が見える感覚。

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そんな3つ以外にも前からのユニットやバンドのライブやコンサートがあり音楽のいろいろな面を味わいながら演奏した12月。

やはり音楽は多様性に富んでいる。音楽の力に圧倒される日々。まだまだ奥が深い。宝もの探しみたいだ。

この数日はたまっていた片づけやら掃除などでてんてこまいの年の瀬。やっとお飾りを玄関に出せた。今年は根がついたままの京式の根引き松。今年の活動やご一緒した方々、家族や友人に感謝しつつ、幸せが根付き続いていくという願いを込めて。

何年か前に「この歳になってまだ成長したいの?」と昔からの友人に言われたことがある。成長したいと思うのはまだ花が咲いていないというゆっくり育つ植物の過程みたいなものだ。花が咲かなきゃ実もならないし。そんなことを言いながら笑った。

来年は新しいことを始めるというよりはこれまでやってきたことがきちんとした形で成長していくように地道に活動するつもり。やっと太陽の光があたるところに種は撒かれて土を被せた気持ち。

Now it is time.

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ピアノ弾き、歌うたい、曲作りびと。朝の楽しみは珈琲を丁寧に淹れること。写真と版画が好き。