夏のアイスコーヒー
あなたの声が遠い
おかしいな、目の前にいるのに
このカフェに来るようになったのは
去年の秋だったから
そっか、アイスコーヒー飲んでるとこ見るのは
初めてなのかもしれないな。
首すじに汗
今すぐ涼しいところでゆっくりしたい
でも、汗かいてる感じも嫌いじゃない
焼けてる肌は、年中だから
汗も似合う
去年、寒くなる前にって結構寒かったけど
あなたの好きなサイクリングに行った
わたしは、すぐにこげなくなって、
予定してた宿にたどり着けなくて
結局朝まで、手を繋いで話した
満点の星空のしたで
寒いねぇって、コンビニのコーヒー何杯も飲んだ
寒いのは困ったけど楽しかった
今年の夏やすみは
海辺のサイクリングロードにしようと思ってた
海の近くは意外と虫、少ないから私向きかなって思って。
なのに、
なにをそんなに一生懸命話してるの?
ダメだ、聞こえてこない
今わたしの目には
あなたの汗と、アイスコーヒーの汗と
溢れ出しそうな涙だけ。
あなたに見えているのはもう
#アイスコーヒー
#初夏の切なさ
#小説
#短編
#夏がくる
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