契約料とかプラン・サービスのあれこれ

世の中には生活をより便利に、かつよりお得にするためのサービスやらポイント制度やら契約の仕方、などに詳しい人が思っているよりたくさん存在しているようで、わたしはまったく逆の方。自分がそういうことに疎いというか実際あまり興味もなく、しかも理解があんまり追いつかないので他の人も同じかと思っていたけど、どうやら当たり前だけどそんなことないみたい。

思えばひとりで契約というものを結べるようになってから久しいし、世帯を持って自立して生活していくぞとなったら、契約なしでは水さえ使えない。アパートを借りるのだって契約だし。とにかく契約なしではまったくものごとが進まないから、結果的にというか必然的に、生活はあらゆる契約に囲まれているのだった。

例えばまあ無くても生きてはいけるけど、現代の生活に欠かせないWi-Fiとかの契約。ネットを家でも使いたいなあと一人暮らしを始めてから思って、しかしネットをひとつ繋ぎたいだけなのになんたる選択肢の多さよ。速さとか料金とかプランとかとても多く比較対象がすごぶるあって、いったいどれを選べば自分にとって一番いいのかよくわからない。まあ結局はどれを選んだところでそれがベスト!かどうかもわからない気がするので適当でいいかと思わなくもないが、月々の負担が数千円違うものもあり、これは薄給暮らしにはシビアなところ。そしてやっぱりあとからこっちにしとけばよかったなあとか、なんか回線が遅い気がするとか後悔したくないという思いも浮かぶ。するとどうしてもむむむと考えざるを得ず、しかし根本的にこういうのが苦手なので、ずるずると数ヶ月が過ぎていくのだった。

しかし。こういったいろんな選択肢があるということは、きっとそれは生活が豊かということになるんだろうか? 便利な早見表・一覧があるわけでもないから自分で調べて比較&検討しなきゃいけない(しかも複合的なそれぞれを)手間ってかなりじゃないだろうか。そういうことが普通の人は皆そんなに混乱せずにできるのだろうか? 世の中の不思議のひとつ。それともみんな実はよくわかってないから、一部の詳しい人に聞いてるんだろうか。

あとはサービスも。すごく資本主義的な世の中ではサービスがよく発達していて、それぞれの企業が自社を選んでもらうために「とっても便利でお得」と宣伝しているサービスのあれこれ。自分もそのような職に若干関わっているためわかるけど、あらゆるサービスがあふれかえっている世の中では、そのサービスがあること自体、あんまり知られてないことはよくありますね。知らないものは使えない。知っているものは使えるけど、知らないものは使えない。ということは、情報をきちんと取得できる人が得をする社会であるということですね。ああ、情報社会よ。しかしいまどきの情報は知らないとそもそもアクセスできないという側面も多分にあると思うので、知っている/知らないの間の壁はますます高くなっていくことよ。

最近とくにはてなと思って見ているのは電子マネーというの? 電子決済というか。カードにお金をチャージしておいて、あるいは引き落としやらで、レジでピピッとするとお金を払ったことになりますよ、というやつ。現金でお札やら小銭やら取り出す手間が省けてとっても便利というやつ。いわゆる〇〇ペイとか。そういうのって最近いったいいくつあるんですかっていうくらいたくさんあるからとても驚いて眺めている日々。交通系のICカードは自分でも使っていてあれはいちいち切符を買わなくてもいいし便利だなあと思っているけど、あんまりコンビニとかで使ったことはない。そういう人間は時代遅れと言われてしまうかもしれないなあ、と思いつつ、他の人が今までであれば現金で決済していたであろうところでカードをピッだけで済ましているのを見ると、スマートで便利そう、しかしなんだか抵抗がぬぐえない。これはいったいなんでなのかと考えてみると、それはとても「実感」の問題でしかなく、だって実際に起こっていることって、レジの画面でいくらマイナスされて残金いくらです、というそれらは単なる数字でしかないのだもの。とかいってじゃあ切符とコンビニのレジの差っていったいなんなのと言われれば、それは「慣れ」だから仕方のない話。ようは壁いちまい。

それにしてもこの決済サービスとやら、ポイント還元率とかキャンペーンがいつどのような方法で行われるとか、自分がどのサービスを選択すべきなのか比較&検討、そしてサーチする・し続けるのっていったいどれくらいのコストなの。それって果たして獲得できる「お得」さと比べたらどのくらいプラスマイナスなの、とどうしても思ってしまうのはただ単に怠惰な人間だからなのか。

でも、考えてみれば、いろいろ複雑でベストがどれかなんてはっきりとはわからない状態でもなんとか検討したり妥協したりそのとき最善と思うものを選ぶのって、人生そのものでしかないのだった。

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