はつゆめ

大晦日には実家に帰り、炬燵に潜り込みながらいろんなひとのいろんな年越し&お正月を見ていた。カウントダウン、お雑煮、おせち、正月飾り。

インターネットによって部分的に切り取られたそれらを眺めているのはなんとなく嬉しい気分になる。それぞれが思い思いに楽しく、あるいは悲しく、またある場合は様式にしたがって、年末年始を過ごす様子。

渋谷のスクランブル交差点でへんてこな帽子をかぶって盛り上がっているひとたち、帰省して紅白を見るひと、友達と飲み明かすひと。

お雑煮の形態というのも三者三様で、おもちが入っているという共通点を除けば、そのほかは本当に様々なのだった。出汁もあれば味噌もあり、具もいろいろ。うちはおもちと正月菜だけというシンプルさなので鶏肉や飾り切りのにんじんなどが新鮮にうつる。おせちも、近頃は伝統的なだてまきとか黒豆とか以外にも、お刺身やカレーなんかもあり新しい、お正月に食べたいお重セットてな感じになっていてそういうのもとてもいいと思った。あとはお寿司も定番みたい。

三日も仕事をしないとだいぶ仕事モードも抜けてきて、やたら眠っていた。そしてやたら夢を見た。彼は夢ごとに登場し、役回りは時々でそれぞれだったが、しかしあまりに登場するのでこれは一体どういうことなんだろうというありさま。

名も顔も知らぬ他人のお正月の様子を覗くことはできるけれど、でも肝心なひとがいまどのように過ごしどんな気持ちでいるかは知ることができないのであった。

それにしても晴れたり曇ったり、気持ちを新たにしてみても、やっぱり今日は昨日の続き。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?