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35. 北欧デンマークのガチ勢クリスマス

今年は冬が暖かくて、あまり冬を実感できないままクリスマス目前になりました。今回は北欧デンマークのガチ勢多めなクリスマスの思い出について。

北欧デンマークの冬って、暗くて寒くてだるいなーってフォルケでうだうだしていたら、12月になった途端にクリスマスガチ勢がウキウキとイルミネーションし始めました。

11月にクリスマス限定ビールが発売されたり、街中がクリスマスの飾り付けされたり、クリスマスマーケットが開かれたりと、もうクリスマスモードに突入していると思っていたんですが。そういうわけではなかった模様。。。

デンマーク某所のクリスマスマーケット
みんな楽しそう
課金すれば焚き火でパンケーキ作れます
面白そうだったので課金&実食 日本のよりも薄くてもっちり食感でした


デンマークでは12月にクリスマス解禁って感じらしく、家の中とか料理とかを全力でクリスマスモードに。みんな待ってましたとばかりに飾り付けとか歌とか料理とかをクリスマスモードにしてます。待ち遠しかったんだろうなぁ。。。。。しかも2019年は、クリスマス解禁日が週末&珍しく1日晴れで太陽が出ている日だったので、みんなテンション爆上げ。
私もうきうきルンルンしながら、久しぶりに長距離散歩したり焚き火したり、充実した休日を過ごしていました。外気温は4度とかですが、太陽を前に寒さなんて気にしていられません。積極的に太陽光を浴びていかないと。ちなみに焚き火スペースの水溜りは日陰なだけあって、昼過ぎも普通に氷張っていました。超寒い。。。。。。

アドベントキャンドル クリスマスまでのカウントダウンを楽しみます

クリスマスの飾り付けそのいち。アドベントキャンドル。クリスマスを楽しみにし過ぎるあまりクリスマスアドベントのグッズがあちこち売られていて、あの手この手でクリスマスまでのカウントダウンを楽しむようです。アドベントキャンドルは書いてある日付分だけ1日ずつ火をつけてカウントダウンしていきます。例えば、12月1日だと「1」って書いてある部分まで燃やして次の日は「2」の部分が燃えるように火をつける、みたいな感じ。デンマーク人たち何員かアドベントキャンドルを見回る警備員みたいになっていて、燃やし過ぎていないか・全部のキャンドルに火がついているか・ちゃんとその日の数字が燃やされているかを見回っています。たまに燃やし過ぎちゃってしょんぼりしてるところが可愛い。

これは見たことない… なにこれ

飾り付けそのに。キャンドル・オン・ザ・リーフ。何故かおっきいリーフにキャンドルを固定して、天井から吊るします。一応、火災防止にキャンドルの下はお皿?みたいなのが置かれてリーフにしっかり固定されているので、よっぽどのことがなければ倒れてリーフに引火することはないと思います(多分)。

定番のクリスマスツリー!

あとは定番のクリスマスツリー。おっきいサイズのツリーなんて子どもの頃ぶり。サンタクロース体系のおじちゃんがセッティングしてくれました。もしかしたらリアルサンタかもしれません。

フリーキッチンでクリスマスフード作り
たこ焼き形状のデンマークの伝統クリスマスフードを作りました

学校のフリーキッチンでクリスマスフード作って食べる機会がありました。これはエイブルスキーバー(Æbleskiver)というお菓子。「りんごの薄切り」という意味で見た目はたこ焼き。人類はどこの国でもたこ焼き状の料理をしたくなる習性があるのかもしれません。

伝統的な食べ方ではりんごやりんごジャムが添えますが、現在ではラズベリーやコケモモ、ベリージャムなど各々好みのジャムを添えることが多いです。

アウトドアクラスの帰りに寄ってもらったカフェでホットワインをキメます ノンアルもあるよ

これはデンマーク版ホットワインのグリュッグ(gløgg)」。レーズンとアーモンドが入っているのが特徴で、体を内側から温めるために香辛料のカルダモンやクローブなどが入っています。北欧の国々はブドウの栽培に適していないので、ワインは輸入品しか飲めない貴重品。なのでクリスマスシーズンにお祝いで飲まれるようになったらしいです。
ノンアルコールのグリュッグも売られているので、下戸や運転手、アル中の人でも安心して飲めます。

街中でもクリスマスツリーが存在を主張しています

デンマークのクリスマスは、元はヴァイキングが祝っていた冬至祭Jul(ユール)がキリスト教化した後にクリスマス文化が入ってきて、今ではクリスマスのことをJulって呼んでいるみたいです。自分たちの文化(冬至祭)を守るためにクリスマス文化と混合させたとか、元々あった文化と混ざっていったとか諸説あるらしいんですが、とある先生は「そもそもこっちの冬至祭がクリスマスの起源だ」って言ってました
ちなみに他のキリスト教圏のクラスメイトたちがクリスマスの起源はこっちだ対決していてこれはこれで興味深かったです。
クリスマス限定ビール楽しみつつ、せっかくなのでキリスト教圏のクラスメイトたちにそれぞれのクリスマス文化を教えてもらいながら楽しく過ごしてました。

クリスマス兼卒業パーティ
聖ルシア祭イベントをしてくれる教師陣

そして迎えたクリスマス兼卒業パーティ。校長先生率いる愉快な先生たちがロウソク運びながらサンタルチアを歌いながら入場してくれました。最初は何か怪しい儀式が始まったのかと思いましたがこれは北欧クリスマス定番の「聖ルシア祭」。
キリスト教の聖人のルシアが暗闇に光を灯してくれた伝承を基に冬至祭由来の北欧のクリスマス時期に「聖ルチア祭」をするそうです。12月13日が聖ルシアの日。ルシアと同じ(ような)衣装をきて、ロウソクを運んでサンタルチアを歌うんだとか。女の子(子ども)がルチア役をやるのが一般的らしいですが、男性(しかも年配)がルシア役するのは非常に稀(ていうか基本はない)らしい。
興味深いイベントですが、これってロウソクの火大丈夫なのかな。モニュメントじゃなくてリアルキャンドルだから時間経つにつれて肩に結構ロウ垂れてきているし。校長先生の服と髪の毛が心配になりすぎて中々イベントに集中できませんでした。
デンマークの聖ルシア祭はスウェーデンやノルウェーと違って「サンタルシア」歌いながらやるのが特徴らしい。やっぱりドイツとか他のヨーロッパ諸国と地続きだからそっちの影響受けるのかな。

デンマークのクリスマスフードといえば豚がメイン!
伝統的なデンマークのクリスマスフード

校長先生率いる聖ルシア祭が終わったら、おまちかねのクリスマスディナー!デンマークのクリスマス料理は豚肉がメイン。
写真に写っているのはデンマーク版ローストポークのフレスケスタイ(Flæskesteg)とカラメルポテト。
北欧神話の神さまが豚肉好きなのでクリスマスに豚肉を食べる説があるみたい。その神様とはなんだか気が合いそうです。不敬かもしれませんが。

次いでデンマークの定番クリスマス料理がRisengrød(リスンコゥ)。写真じゃわかりにくいですが右上に盛り付けられているミルク粥のことです。牛乳でお米をドロドロに煮込んで砂糖とバターで味を整え、シナモンをトッピングにかける最早スイーツのようなクリスマス料理。
デンマークではレアキャラなジャポニカ米を牛乳で煮込むこの所業。。。。。スイーツだと思えば美味しいんですが、、久しぶりのお米とのご対面がスイーツ仕様でちょっと面食らいました。

デンマーク語の先生のお家に招待された時の写真 クリスマスデコレーションされてます

デンマークのガチ勢が全力で楽しむクリスマスは、ほぼイベントとして楽しんでいるみたいで、特に「イエスキリストの生誕祭を祝う」感覚はないみたいです(人によると思いますが)。暗くて寒い時期に楽しいイベントがあるので、全力で楽しんでいる、とのこと。デンマークにかかればクリスマスもライフハックの1つになるみたいです。
そういえば冬至って1年で1番日が短い日なんだっけ。冬至祭がクリスマスと融合しているので、クリスマスそのものが楽しいし、これから日は徐々に長くなるからさらに楽しい!という心理がクリスマスガチ勢の所以だそうです。

クリスマスパーティが終わったら退寮

ちょうどクリスマス休暇前がフォルケホイスコーレ(っていうかデンマークの学校)の秋学期が終わるので、楽しいクリスマスパーティが終わったら退寮。ルームキーと学生IDを返してみんなとバイバイしました。
デンマーク人はじめとするヨーロピアンたちはそれぞれ自分たちの家族と改めてクリスマスを祝うそう。

私は夫と友人たちとスウェーデンのマルメ→フィンランドのヘルシンキに旅行してました(その辺のエピソードは「26.フォルケ退寮後のプチトリップでマルメ とヘルシンキとコペンハーゲンへ。人魚姫の像は色んな意味でがっかりポイント…」に書いてます。)

この記事が2023年最後のエッセイ漫画になりそうです。読みに来てくれてありがとうございました。
2024年はもっと更新できるように頑張ります。

北欧アウトドアライターのお仕事で、キャンプで作る北欧クリスマス料理の記事を書いているので、もし良ければ読みに来てくださいo(`ω´ )o

それではみなさま、良いクリスマスを
God Jul!

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