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何か在ったような、何も無かったような年だった。

コロナ禍で、
世の中が大きく変わった年。

世間の感覚と自分の感覚のズレに、
生きづらさを感じながら向き合った年。
個人事業主になった年。

そんな2020年がもうすぐ終わります。

色々と試した年の終わりに、
noteの投稿も試してみます。

*

先日、1日だけ滞在した
島根県浜田市のことから

書き始めようと思います。

何か在ったような。

最近の話をする前に、
ちょっとだけ昔話から。

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Hamada / Shimane (2020.12)

2016年。

僕は大学時代の友人と
音楽活動をしていました。
シェアハウスで共同生活、
仕事と音楽の毎日。
年間50本の演奏。

その間、
気付けば退職して、
イギリスに行って、
帰ってきてまた音楽をして。

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London / England (2016.08)

そしたら、
急に苦しくなって、
いろんなものを手放して

僕は地元広島へ逃げ帰りました。

そこから、
車中泊・ヒッチハイク
新しいシェアハウス・ヨーロッパ。

気付くと個人事業主。

*

そんな2020年の瀬に、
一緒に音楽活動をしていた相方から連絡。
共同生活の一軒家から、来月引っ越すと。

「やっと、終われる」

申し訳なさを感じつつ、
苦しく逃げだしたままの部屋を
片づけてきました。

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Hamada / Shimane (2020.12)

もっと早く。

自分の気持ちと向き合って、
清算すべき場所だったのかも。

とはいえ、相方の転勤が決まって、
いよいよ僕らの共同生活は終わる。
音楽をやろうと2人で借りた一軒家。

あれから、3年が過ぎた。

僕らはお互いに生活をしながら
離れた別々の場所で暮らしていて。

片づけを終えた夜は
ゆったりとした時間が流れた。

きっと、またどこかで。
そう願いながらの一区切り。

*

また思い出話。

僕は2018年の夏から約1年間を
家とスーパーの行き来で過ごした。

家の中で
本を読み、文字を書き、
映画を観てゲームをした。
何がしたいかもわからないし、
何をするわけでもなかった。

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Fukuyama / Hiroshima (2018.10)

幸いにも、
人に呼んでもらう機会はあって、
好きな写真や文章を書いていた。

素敵な人や素敵な環境は、
写真を撮る時間が楽しい。

新しい出会いも、
僕を元気にしてくれた。

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Meisha Mock / Shimane (2018.10)

とはいえ、その直前まで
ヨーロッパを3ヵ月放浪。

なんだろうか、
日本での生活に
反動が大きくて。

何がやりたいかわからないままに
年末を迎え、年を越した。

*

2019年の夏。
僕はイベント補佐を始め、
気付いたら10月にバイクを買って
金欠となってから仕事を受け始めた。

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Fukuyama / Hiroshima (2019.12)

燻っていたからだと思う。
このバイクに一目惚れて、気付けば予約。
ヘルメットを買い、大型二輪免許を取得。

父親にお金の工面までお願いして
僕はリターンライダーになった。

そこにあったのは漠然とした面白さで、
丁度Youtuberが「好きなことして、生きていく」
みたいなことを言っていたような。知らんけど。

とはいえ、
その頃に出会ったのが
瀬戸内ファクトリービュー。
地元の20社が集まり行う2日間の
オープンファクトリーイベント。

20191102_金光味噌 (13)

Fuchu / Hiroshima (2019.11)

なんだか面白そうで、
僕は参加させてもらった。

20191102_手に職暮らし (24)

Fuchu / Hiroshima (2019.11)

2017年に出会っていた人達と再会し、
僕の出来ることを活かしてもらえた。

[Blog]【府中の中心で、家と暮らしを手作りする。】が素晴らしかった。
https://ayanashigoto.com/2017/10/12/fuchu-event/


2017年10月の記事を見返すと、
少しだけ頑張っていたみたい。

[Blog]10月は最初と最後に頑張った。
https://ayanashigoto.com/2017/11/30/oct-summary/

このイベントがきっかけで、
僕は地元の小さな面白さを知った。

そしてメンバーに助けられて、
僕はできる範囲で仕事を始めていた。

記事作成や動画撮影
広報補佐と企画運営補佐
コロナ禍でのオンライン配信

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Fuchu / Hiroshima (2020.12)

なだらかに、忙しくなった。
*

お金の考え方や時間の使い方
価値について考える年だった。

でも、
特別なことは特になくて。

「自分の声をちゃんと聴く」

これだけは忘れないように。

そういえば、
2020年の始めに僕は
「誠」と書初めした。

誠心誠意、生きたいと思った。
優しくありたいと、今も思う。

きっと、楽な道も沢山あって、
特別な能力なんてない僕には
努力が絶対必須だと思っていた。

でも、疲れてしまう。
だから、頑張らないことを頑張った。


僕は、僕のご機嫌を取り続けている。

苦しいことには苦しいと言うし
嫌なことは嫌だと伝えることにした。

未だに少し疲れてしまうけど、

疲れた時は、休む時だ。

そんなに器用じゃない。

自分がやりたいこと
自分が楽しいと感じること。

僕の心が、少しずつはっきりした年。

何も無かったような。

今年の写真は少ないと、
誰かが書いていた。

毎日を過ごしたはずなのに、
振り返るとやけにぼんやりしている。

コロナ禍でもありがたいことに、
Web関連の仕事は一定数あった。

6月に個人事業主になり、
時折忙しくて疲れながら。
会いたい人に会えない代わりに
オンラインミーティングをした。

「予定」は「仕事」に変わっても
やることは特に変わらなかった。

状況は変化していったけど、
環境はあまり変らなかった。

ちょっと部屋が片付いたくらい。

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Fukuyama/ Hiroshima (2020.12)

そういえば、個人事業主として
市から開業補助金もいただいた。

やりたいことをして
代価にお金を頂いて
やりたいことの為に使う。

幸せなことだと気付いた。

*

ただ、
どこか息苦しかった。

ふと友人に伝えた。
海外に、また行きたい。

「なんで日本じゃダメなの?」

友人の言葉に一瞬答えられず、
何故だか少し後ろめたさを感じた。

でもそのあとに出た言葉は

「海外の方が、ワクワクする」

だった。
本当に、ただそれだけ。

明確な理由とか
意味とか価値とか
どれもうまく伝えられない。

ただ、僕は面白いと思ってしまう。

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Donegal / Ireland (2018.07)

見える世界にワクワクして、
紡ぐ言葉も切り取る写真も
自然と好きになれる。

同じ作業をする場所が
部屋の中なのか、
ホテルの一室なのか、
異国のとある山頂なのか。

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Montserrat / Spain (2018.06)

言葉も写真も表現も、
僕は環境に引っ張られる。

ただ、
それだけなんだと思った。

だからこそ、
海外で何気なく撮影した写真に
喜びを感じることは多かった。

感じることは、仕方ないじゃない。

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Manchester / England (2016.07)

だから、

「やりたいから、やっています」

これが精いっぱいの説明。

*

そう考えると、今年一年は
本当に何も無かったかもしれない。

置かれた環境で試行錯誤。
できることを繰り返して、
及第点を取り続けた。

僕一人の力ではなくて、
沢山の人に活かしてもらった。
そこに対しては感謝しかない。

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Fuchu / Hiroshima (2020.12)

例えば
音響の知識と機材好きが重なって
オンライン配信もできるようになった。

でも、実を言うと
僕がしたいことではなくて

オンライン配信を活かせる
地元の企業さん達に渡したい。

そう思っています。

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Fuchu / Hiroshima(2020.12)

僕が心から作りたいものは、
まだまだ卵のままでした。

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Hamada / Shimane (2020.12)

来年は蒔いた種から出た芽を
大切に一つ一つ確認しながら、
間引いていく年になりそうです。

沢山のことを伝える年、
沢山のことを手放す年。

そんなイメージ。

2018年:「開」
2019年:「認」
2020年:「誠」

2021年:「放」

***
**
*

2020年も、大変お世話になりました。

ここまでお付き合いいただき、
本当にありがとうございます。

僕は自分のご機嫌を取りながら
2021年も、楽しんでいこうと思います。
もしよければ、一緒に遊んでください。

良い一年に、なりますように。
それでは、また。

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Fuchu / Hiroshima (2020.12)

2020.12.31 ナカニシ ミツヒコ




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