Stones alive complex (Imperial Rhodonite)
中枢意思決定機関の屋根にマヤのピラミッドを乗っけてる国家は、対外比ではあんまり弱ってそうには見えなかったし、見た目に自然界がやってる排他システムは、後戻りきかないプロセスで粛々と進んでいるようだった。石版の盛り塩が効いているのかな?
壱番鳥が日照を知らせる前に、KAとヒエログリフで鳴く零番鳥。KAと同じ発音で禍って呼ばせてる勢力の意図が、悩ましい。
袴にひっつき飛びいきりすぎてる虫皇を、零番鳥は紅白の裏地から喰うのか追っ払うのか。
できることなら、進捗状況をこっそり伝えて欲しい。なんらかの鳴き声で。または羽音で。
それによっては。
ファームウェアの書き換えどころで済まなければ、ハードウェアレベルのカスタマイズが必要かもしれぬ。
近々、世界観が滞空時間の長いブレーンバスターをくらう予感がするから、背骨のストレッチをマメにしている。骨盤への衝撃は、最小限にとどめたい。
国土の骨盤に相当する地域では、東本願寺から北極星ラインに沿い、まっすぐ零番鳥が羽ばたくと、先におわす清明と御所にも護られた人類の最重要アーカイブがある。
アレキサンドリア図書館にも匹敵する英智が集められたこの書庫には火の鳥がいるし、その地域は零番鳥の名を持つのだ。
書庫を護る鳥たちの強い気合いが、神聖幾何学的なその座標から伺える。
時が経つほど。
ハードウェアはすぐ陳腐化する。
ソフトウェアもすぐ鈍化する。
メンタルウェアはずんずん退化の一途をたどっていて、
ボディウェアは最近ワークマンプラスにハマってる。
たとえ天地が裂けて今回の文明が消失したとしても、このアーカイブさえ残っていれば、地球史に誇れる生きた爪痕をせめても残せたと言えよう。
語と絵のマルチタスク表現は、先史文明では、なし得なかった記録方式だからだ。
可能なら、石版化してピラミッド型に積んでおいて欲しい。
(おわり)
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