初めてのお点前
竜胆の青紫色を愛でるにちょうど良い気候となりました✨
こんにちは、みつこです。皆様いかがお過ごしでしょうか。
もう秋ということで、今日は人生で初めて点前座デビューをしたときのことを書いてみようと思います。
というのも、私が点前座デビューをしたのは大学1年生のときの秋茶会なのです。日々薄れていく記憶の中で、これだけは留めておきたく記すことにしました。(私の場合、10年後だと失敗しか覚えていなさそう)
3年前、まだコロナによる規制がある中行われたお茶会では、お客様の人数制限のため完全予約制でした。
1年生だった私はそもそもお茶会について右も左も分からず、先輩方の後を必死に追いかけて1つずつ色々なことを学んでいました。
そもそもコロナによる部活動の活動制限もあったので、部員が少なく、また私の代は私ともう一人しかいないという状況でした。(その分先輩方には丁寧に仕事を教えていただきました)
私が所属する茶道部では、1年生のデビュー席は広間の薄茶席と決まっていて私もその席でデビューしました。
後見には仲の良い先輩が座ってくださり、どきどきしながら水指を持って「お薄をさしあげます」と一礼し、点前座へ向かいます。
手順を間違えないか、
貴重な道具を割らないか、
抹茶をこぼしたらどうしよう、
と心配事が頭を駆け巡りましたが、ここまできたらやるしかありません。先生から言われたことを一つずつ思い出しながら手を動かしていきます。
今でしたら薄茶の平点前は後輩に指導できるくらいにはしっかりと手順を覚えているのですが、当時は「仕舞」という片付けの動作が自分の中でも曖昧で、本当に不安でした。
柄杓を置いたときに一礼をするのですが、そこで私は重要なことに気が付きます。
なんと、お点前座の近くに座る主賓のお正客はなんと、いつも指導してくださっている先生だったのです。
これも今でしたら逆に安心してお点前ができるのですが、当時の私には外からのお客様よりも、卒業生の先輩方よりも、先生にお点前を見られることにとても緊張しました。
手が震えるほど緊張しながらもアドレナリンのおかげか、なんとか最後のお水次まで完了することができました。(お水次はお水屋の先輩にお水次を渡してもらえなかったら完全に忘れていました)
そして最後の一礼を忘れてしまう、という最大の失敗をしてしまうですが、本当に綱渡り状態でお点前デビューを終えることができました。(この30分後、先生に卒業生の先輩方がお客様の席で「後見をやってみよう」と言われ、冷や汗をかきながらお道具の説明をすることになるのですが…)
2年生以降は、何回も人前でお点前をさせていただく機会があり、薄茶席であれば徐々にお客様とお話を楽しむ余裕も出てくるようになりました。
4年生の今は、ありがたいことにたくさん後輩がいますので、私はお茶会でのお点前を引退し、お水屋での仕事を頑張っています。
お水屋仕事はとても奥が深く、お点前とは違ったやりがいを感じています。
いずれ、学生のお茶会全体のことも記事にできたらと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
みつこ
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