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2024/05/07火
「映画と義太夫――旧劇映画の声と音」@早稲田大学小野記念講堂
そもそも無声映画に義太夫の生演奏がつけられていたことがあった、ということもこのイベントの告知で知った。それも、地域限定ではなく全国的なことだったらしい。いかに義太夫が日本全国で親しまれていたか、ということだ。
研究発表と映画「朝顔日記」(無声)と「太功記十段目」(後に付けられた義太夫付き)の上映があり、最後に人間国宝の鶴賀津賀寿と児玉竜一の対談というプログラム。
津賀寿の実演はないと告知されていたが、ある意味それ以上に貴重なものを聴くことができたので、大満足。
オマケとして「太功記十段目」の演博所蔵フィルムに駒之助・津賀寿の演奏を、映像に合わせて津賀寿が合わせたものを上映してくれたのだ。
先に上映した同じ映像に付けられていた音は、弁士で趣味で義太夫を語っていた人がイベントで語った録音なので…w。
トークの中で、津賀寿も「お客さんがみんな義太夫のことをよく知っていて、四つ場で拍手がちゃんとくるのが羨ましい」と言っていたのが印象的だった。
このイベントは、実際に無声映画に生の義太夫を付けて上映するための中間報告的なものらしいが、いろんな意味で難しそう。義太夫がうまいだけではダメだし、弁士的な方に寄りすぎてもダメだし、これをやってみたい❗️という熱意のある義太夫の演奏家を探さないと、だと思う。