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「異郷を羽織る」の配信に Live Track L-8 使ってみたよ。

こんにちは。前回書いた、この夏の活動記録の続きです。
前回は努力クラブさんの「ゲームしてる彼氏のとなりの」@ 人間座 のことなど書いたと思います。
そして今回は中村彩乃さんの一人芝居「異郷(いきょう)を羽織(はお)る」@ UrBANGUILD のことが中心になるかなと、てゆーかそこでの配信のことが主になるかなと。

(ところでこの記事の表紙の写真、めっちゃアクティブで素敵ですよね。劇団飛び道具の藤原大介さんの撮影でした。)

久しぶりのアバンギルド、、!

新型コロナウイルス感染症が流行ってからというもの、一時営業を取りやめられたり、キャパシティ制限もあって思うようにイベントが開催できなかったりで、なかなか来ることのできなかった UrBANGUILD さんですが、オンライン配信公演の収録という形で久々に来ることができました!!
、、相変わらず、壁に向けて撮るだけで、なんとも渋い絵になるアバギ、、。脚立おいてあるだけで絵になるアバギ、、!

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そして一人芝居の配信ですが、今回は事後編集を伴わない生配信ということで、いつも編集段でする調整はコンパクトにまとめて、レベル調整とイコライジングはミキサーで、ダイナミクスの調整は配信ソフト上で行うことにしました。

、、というわけで、まずは今回のマイク構成ですが。

この上演では、舞台を降りてきての演技もあり、ささやくような声量での演技もありだったので、ガンマイク(SENNHEISER MKE600)を3本、変則的な L/C/R レイアウトで配置して、それぞれ適正なレベル取りをした後に、配信へはモノラル・ミックスで送りました。あと今回の上演、お客さんはいなかったものの、そのまま本番ができるような感じでメインスピーカから音響さんの再生があったので、マイクをスピーカの軸線上からはうまくそらせて、なおかつ程よく拾えるくらいの配置を探ってみました。
センターのやつは↓こんな感じ。あとの2本はショートブームで左右の舞台ツラあたりに置きました。

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、、そして ZOOM の Live Track L-8 ですが。

前回の記事でもすこし触れましたが、これは簡単に言えば 8 チャンネルのオーディオ・ミキサーと、SDカードのマルチトラック・レコーダーと PC/Mac に接続できるオーディオ・インターフェースが一体化したような機材ですね。。(書いてるだけでどえりゃー便利ぽい)
今回のセッティングは↓こんな感じ。

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チャンネル構成ですが、
・入力チャンネルの 1-2-3 が、ガンマイクの L/C/R 。
・入力チャンネルの 5-6 が、トーク用のマイク(2本)。
・入力チャンネルの 8 が、ZOOM用PCからのトーク音声インプット。
・モニター送りの B が、音響(PA)さんにスピーカから出してもらうトーク音声。
・モニター送りの C が、ZOOM用PCへのトークマイク送り。
・USB接続が、配信用の音声ミックス。
でした、、多分。
今回は舞台上2名、ZOOM1名でのトークもあったので、インプットもアウトプットも入り乱れてかなりパンパンでした。

といわけで、ZOOMを交えたトークがモニターやらPA送りやらで予想外に入出力を使ってしまう現場でしたが、L-8 の実質的に4ミックス作れる仕様のおかげで、なんとか全てを賄うことができました。改めて、このコンパクトなパッケージながら、かなり柔軟な対応力を実感することができました。

そこで L-8 の良いところ、悪いところ。

ひと通り構成の説明ができたところで、ぶっちゃけなところを思いつくまま書いていこうかなと思います。

まずは、良いところ。

・物理的にコンパクトなパッケージ。
(まあこのクラスとしては普通ですが、そのぶん普通に使いやすいし運びやすい)
・オーディオ・インターフェースとしての出力が豊富。
(各チャンネルの音声が PC/Mac 上で個別に取れる。もちろんメイン・ミックスも別で取れる)
・PC/Mac からの出力音声も USB 経由で取れる。
(チャンネル 7/8 番に、それぞれステレオで2系統受けられるようになってます)
・メインを含めると最大4種類のミックスを作成してアナログ出力できる。
(今回これがないとトークの音声処理はできませんでしたね、、汗)
・SDカードに全てのチャンネルが同時に録音できる。
(今回は配信でしたけど、別の収録の現場では絶大な安心感を得られました。PC だけでなくハードウェアでもバックアップ取れるのはすごく、何というか、安心すます)

それじゃあ、悪い(残念な)ところ。

・ファンタム電源が一括なところ。
(まあこのクラスなら他メーカーもそうだけど、ダイナミックマイクはフォン-XLRの変換さして使いました)
・チャンネル・コンプがついてない。
(上位機種にはついてるけど、デカイしそんなにチャンネル数いらんし)
・PFL や SOLO ボタンがなくて、本番中のレベル確認/調整やチャンネル毎の音声確認ができない。
(最上位機種にだけついてるけど、これ付いてないのは業務用途には使えないに等しいくらいクソったれなところだと思います。これがないと割と単なるおもちゃです)
・サブミックスのアナログ出力端子がヘッドフォン出力のみ。
(せっかく柔軟なミックス機能があるのだから、きちんとしたライン出力で取れるとホント嬉しかったです)

これくらいで総評

というわけで、パッケージの設計思想はとても柔軟で使いやすいものだと思うんですけど、上位機種とのクラス分けや簡素化の箇所が微妙すぎて、業務用途に使うと少し恥ずかしいなと思いました。
とはいえ、ライブ配信から音声収録の現場まで、この夏だいぶお世話になったので、割り切って使えばまだまだ有用だなあとも思います。

文章が長くなったので、

ここらで素敵な舞台写真を貼りますね。
中村彩乃さんの一人芝居「異郷を羽織る」は、作・演出が岡本昌也さんで、執筆はまさに異郷、渡航先のロンドンだったとか。
(以下4点も、藤原大介さん撮影)

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ちなみに配信ソフトは OBS Studio ↓。映像担当は竹崎博人さん↓でした。

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というわけで、今回もそろそろ終わりです。
次回は、トコヨノモリでモリガタリ!!先日配信された朗読版「牡丹灯籠」の収録舞台裏なんか記事にできればと思います。
それではーー

*こちら↓前回記事の努力クラブさん収録風景
「音響さん的、夏の、音声配信の、活動の記録の」

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