見出し画像

松ぼっくりの話

この人、何のためにいるんだろう?

数多くの組織を観察してきている中で、たまにそんな人がいる。
仕事がとてもおそくて、ミスばかりして、さらにはケガまでしてしまう。

逆に、一見、パフォーマンスが良いのだけど、周囲との調和がとれず、能力に見合ったものがないとか言いながら、居残り続けるとか。。。

自分自身のことを振り返ってみると、
時々特異体質であることを言われてきた。
10000人に1人の確率で起きる薬の副作用がでました。とか。
あ、この症状は数万人に一人なんですよね。
とか。。

この数カ月、皆が一緒に動いている。いや、皆一緒に動いていない。
そんな風潮に本当に死にそうになって、意味なく遠出をしていた。

海外に住んでいた時に、松ぼっくりの話をきいた。
山火事にならないと開かない松ぼっくりがあるという。
火事の熱で初めて傘を開き、子孫を残すために活躍する。もし、火事が何年も起きなかったら朽ちてしまうだけだ。

きっと、普段は、何の役にも立たないと思われている人も、
その組織になじまないような人も、
ある時になったら、急に、もてる能力が発揮されるのかもしれない。

ただ、その特殊能力は、いつ、どこで、どんな時に発動されるかわからないのだ。

自分は、なんだか毎日役に立たない感じだけど、
きっと、特殊能力があるはずだ。
でも、死ぬまで発動するかどうかはわからない。

そして、特殊能力を発動したときは、周りの普通のみんなは、消滅の危機にあって、ごくわずかの特殊能力の人たちだけが、重荷を背負いながら、この人類を建て直すのだ。(救うのではなく、救われなかったから、たまたま残った者たちで、何とか頑張るしかないのだ)

ステイホームに反して、こないだも山に入ってきた。
落ちていた松ぼっくりをみて、山火事が来ないとはじけられない松ぼっくりの話を思い出し、周りとなじまない自分を慰めた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?