2024/4/1 匿名動物の仕事
春の行事をいくつか終えた今日は月曜日。いつも通り自分のデスクの前、新しく買ったヘッドレストがついたワークチェアに座って、ぎこぎことリクライニングの調子を確かめるふりをしてサボっていた。
週末に提出した原稿(Googleドキュメント)に「匿名カピバラ」が提案モードで注釈を書き込んでいる。それほど多くの人間がチェックするわけではないので誰だかはなんとなく分かっている。このドキュメントはリンクを共有しただけなので、編集する人はみんな人間としてのアカウント名は表示されず匿名の動物になる。
匿名カピバラは営業的配慮を少し書き込んだだけでしばらくすると消えた。
ぽちぽち修正して戻してSlackに返信を書き込む。また背もたれに体重かけて、ぐいーんとリクライニングする。ぎっこぎっこ。
Googleドライブに出てくる動物って何種類あるのかね、と思って検索すると、同じようなことを考えている人が当然ながらたくさんいて、一覧にしているページまであった。70種以上あるらしい。あんまりあたりまえの動物がおらず、コヨーテとかフェレットとか比較的珍しい動物の名前と限りなくデフォルメされたアイコンが並んでいて、このページの作成者に感心した。レアキャラは「にゃんキャット」とな。
仕事場兼寝室のドアを開けると、我が家のキャットたちはホットカーペットの上に集まってとろけており、春休みの子らはこたつに沈んで(外気温17度!)めいめい絵を描いたりYouTubeを嗜んだりしている。
9つの視線が(1匹隻眼のため)集中する。
なんとなくサボりがバレているような気がして、背中を丸めながら珈琲を淹れ、また仕事部屋に引き篭もった。
本やなにかしらのコンテンツに変わって私の脳が潤います。