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ネットショッピング(eコマース)の歴史を追ってみると…

今でこそ、ネットショッピングというものが当たり前になってきましたが、インターネットの普及以降、ネットショッピングの歴史を振り返ってみると、いくつかの変遷を辿って今日に至っていることが分かります。

インターネットが普及する以前は、通販と言えば、いわゆる「テレビショッピング」や「カタログ通販」が主流でした。

今でもテレビショッピングは人気ですが、日中は主婦向けの通販番組、深夜帯にはサラリーマンやOL向けの海外通販番組が、頻繁に放送されていました。

世界的に、インターネットの大きな分岐点となった、Windows95の登場と共に、ネットショッピングの世界もスタートしていきました。

そこで今回は、ネットショッピング(eコマース)の歴史を追ってみたいと思います。

ネットショッピングの興り(おこり)

ネットショッピングと総称してお話を進めていますが、実は様々な呼び方があります。

 ・EC
 ・電子商取引
 ・eコマース
 ・ネットショップ
 ・インターネット通販

他にもサービス形態によって、呼び名が変わるものもありますが、一般的には上記のように呼ばれていました。

Windows95の発売に伴い、インターネットが爆発的に普及したことによって、様々なサービスが誕生しました。

その中の一つに、インターネットを介してショッピングが楽しめるサービスがありました。

1995年のアメリカで、Yahoo!、Amazon、などがサービスを開始していましたが、日本では96年にいくつかの企業がインターネット通販を開始、翌1997年には、大手企業が続々と参入する中、「楽天市場」がサービスを開始しました。

ここから、日本では本格的なネットショッピングの歴史がスタートすることになります。

ヤフオクの登場により通販事情が激変!?

1998年に佐川急便が宅配便事業に参戦し、楽天もオークション事業を開始しました。

1999年になると、Yahoo!JAPANが、「Yahoo!ショッピング」「Yahoo!オークション」のサービスを開始。

ここから大手サイト各社が、オークション事業に参戦し、オークションサイトは一大ムーブメントを起こしていきました。

ヤフオクと呼ばれて人気となったYahoo!オークションは、企業が一方通行で販売するのではなく、個人が出品することによって、配送量が劇的に増加していきました。

ネットを介した商取引が普及してくると、それに伴って様々な問題が発生し、訪問販売法、通信販売法などと呼ばれていた法整備も進んでいきました。

簡単に言うと、「特定商取引法」において、要件を満たせば個人でも販売事業者になることが出来るようになり、特定商取引法の規制対象となるということです。

また、ネット上で個人情報を取り扱う機会が増え、情報漏洩の危険などが高まったため、「個人情報保護法」も整備されていきました。

ショッピングモールから自社ECサイトへ

ネットショッピングの世界は、楽天市場、Amazon、Yahooショッピング、がインターネット上のショッピングモールとして主流となっていきましたが、ECサイトを手軽に構築できるサービスの誕生と共に、自社ECサイトや個人ECサイトが増えていきました。

それまでは、ネットショップを立ち上げるには、楽天市場やYahooショッピングに出店するか、オークションサイトなどに出品するしかありませんでした。

「カラーミー」「Make Shop」などのサービスが登場したことによって、誰でも手軽にオリジナルのECサイトを立ち上げることが出来るようになりました。

また、EC-CUBE、EC-ORANGE、などのCMSも登場し、独立したオリジナルのサイトも構築できるようになりました。

スマホ登場によって激変したライフスタイル

2007年に、iPhoneが登場したことにより、携帯電話(ガラケー)からスマートフォンへ一気に時代が切り替わっていきます。

スマホが普及していくにつれ、ネットショッピングもスマホを使って商品を購入するスタイルが浸透していきました。

ネット通販の市場規模は拡大を続け、2000年代前半から後半になると、その市場規模はおよそ2倍へと成長していきました。

その間、クーポンサイトが注目を集め、共同購入というスタイルを提案していました。

しかし、一定人数が集まったら購入できるというスタイル(フラッシュマーケティング)で、通常の購入よりも割安だったり、特典があったり、人気となっていましたが、「グルーポンおせち事件」により、一気に衰退してしまいました。

それに代わって、2013年には「メルカリ」が登場し、フリマアプリが一世を風靡しました。

フリマアプリは、フリーマーケットのように個人が自由に出品できるサービスで、オークションと違うのは、価格を決めて出品できるというところでした。

また、アプリ上で非常に簡単に出品できるため、爆発的に普及していきました。

従来のネットショップ、ECサイトもスマホに対応して、どんどん手軽にネットでショッピングを楽しめるようになりました。

アパレル系の「ZOZOTOWN」、事務用品の「アスクル」、現場向けの「モノタロウ」など、特定のジャンルに特化したECサイトも人気となっています。

顕在化した様々な問題点

インターネットでショッピングが出来るようになって、様々な問題が顕在化してきました。

一つは、個人情報の漏洩ですが、他にも迷惑メールの横行も大きな問題となりました。

また、サイトへの不正アクセスも問題となっています。

これらの問題は、全てセキュリティの問題として繋がっていて、技術的な問題であるため、日々新たな対策が求められています。

運営上の問題としては、商品の実物を見て購入することができないため、サイト上の写真と実物に違いがあったり、注文した商品と違うなど、クレームに発展してしまうこともありました。

見本と違うなど、意図的に悪質な運営で詐欺まがいの運営をするサイトも現れたり、購入してもいない商品の請求が送られたり(架空請求)という問題も発生しました。

これらの悪質な詐欺行為については、特定商取引法で厳しく罰するようになっていきます。

現在大きな問題となっているのは、フリマアプリなどで「転売ヤー」と呼ばれる、市場価格を無視した適性ではない価格で出品する行為です。

彼らは、数量限定品や期間限定モデル、ライブチケットなどを定価よりもはるかに高い価格で出品して利益を得るという行為を繰り返しています。

これらの行為は、現在の法律で規制はされていないのですが、適正な価格で本当に欲しい利用者の手に渡ることを阻害しているため、市場に混乱を与えています。

昔でいう、「ダフ屋」の行為が、特定の反社だけでなく、一般の人たちが手軽に行えるようになってしまったということです。

これについては、1日でも早く規制してもらいたいと願っています。

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