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僕がITベンチャーで最初の1年を生き延びるためにやったこと

今日は4月1日、新年度ですね。

僕がITベンチャーという世界に入ったのは、5年前の今日でした。入社した日のミーティングで、自分の知識の無さと仕事のできなさを痛感し、もっと力をつけなければこの世界では通用しないのだと気付いたことは今でも忘れません。

その日から仕事のやり方、マナー、タスク管理、コミュニケーション、クラウドソーシング活用、デザイン、業界知識、専門知識、ありとあらゆる領域のスキルを身につけるべく猛勉強したのを覚えています。

振り返ってみて、当時やった様々なことは、誰かの役に立つのではないかなと思い、昔を思い出してまとめることにしました。

なお、「まず100冊くらい本を読むのがいい」というのは、別記事にまとめていますので、読書以外でやったことを取り上げようと思います。

1. 最初の1ヶ月で20人とランチに行く

いきなりですが、会ったことのない社員の方20名とランチに行きました。新卒同期はカウントしてません。同じ人もカウントしてません。(念のため補足すると、この20人ランチは入社後に頂いた課題の1つでした。)

何それ?と思うかもしれません。でも、考えてみてください。入社直後にオンボーディングで新人研修を受けても、集中力も持ちませんし、結局記憶に残りませんよね。会社のこと、業界のこと、仕事のことを理解するには、実際に働いている諸先輩方に、ご飯を食べて打ち解けながら生の話を聞いたほうが圧倒的に理解が進みます。

セッティングはどうしたか。
シンプルに、当時の各部署の部長やらマネージャーやら、昼にランチによく行ってそうな人のリストを先輩からいただき、片っ端からチャットで話しかけました。

はじめまして!4月から新卒で入った●●です。突然ですが、ランチご一緒させていただけませんでしょうか!色々教えてほしいです!

謎に元気な新卒ですね(笑)。でも新卒1ヶ月目ですから、面白いやつが来たなと、沢山の方が快くランチに付き合ってくださいました。新卒という特権は、そうそう長くありませんので、使えるうちに全力で特権を使ったほうが良いと思います。今では恥ずかしくて到底できそうにありません・・・

2. 誰よりも多くインプットする

新卒1年目は、当然ですが仕事ができません。元々ポテンシャル採用ですから、できなくて当たり前です。

仕事ができない新人君がアウトプットを出すには、「フレッシュさ」か「時間」のどちらかを武器にするしかありません。フレッシュさは20人ランチで使ってしまいました。そうなると残るは「時間」を使うしかありません。

圧倒的な時間をニュース収集に投下し、その知識量をもって、忙しい諸先輩や上司のインプットを代行する。そういう形で、毎日最低30分、5~10の業界サイトを巡回しました。以下に当時巡回していたサイトを一部抜粋します。実際はもっとあります。

Tech Crunch(ベンチャー関連、日本語&日本語)
ITMedia(国内IT全般、日本語)
THE STARTUP(国内スタートアップ関連、日本語)
TECHABLE(ベンチャー関連、日本語)
crunchbaseのニュースレター(海外スタートアップ、英語)

巡回中に知らない単語が出てきたら即調べる。そうした日々を過ごすうちに、知らない単語もほぼ無くなっていきました。また毎朝サイト巡回をやっていたおかげか、日本語英語問わず、ニュースの流し読みの速度が格段に早くなりました。

3. 単純作業を爆速でやる

複合機でコピーを取る、日程調整をする、送付状を作って三つ折りにして郵送するなど、日々の業務の中には、さして脳を使わない単純作業や雑務が沢山紛れ込んでいます。こういった単純作業は、かける時間が少なければ少ないほど、脳を沢山使う業務に時間を割けるようになるので、少ないに越したことはありません。一方で、誰にでもできる単純作業とはいえ、さほど考えずに圧倒的スピードで進めるのも簡単ではありません。

単純作業を素早くやるには、常にタスクを細かく分解し、悩む時間を減らし、単純作業と単純作業の間の無駄な空白を0に近づけていく必要があります。

忙しい飲食店のホールに入ると、キッチンとテーブルを往復する際に、「手ぶらで歩いてはいけない」とよく言われます。これはオフィスでの単純業務も同じこと。

例えば印刷1つでも、印刷ジョブは他に印刷してる人がいないタイミングで複数同時に投げ、かつプリンターから帰ってくる帰り道で社内郵便への投函まで終え、できればついでにあそこの席の●●さんに例の件を話しかける。このように、単純作業でも最速ルートで、なるべく手を止めずに設計し実行することを徹底的に意識していました。

そんなこと?と思うかもしれません。もちろん、1回の単純作業ではさほど効果はありませんが、たった1分の差でも、毎日10回、100回と積み重なると桁違いの時間差を生みました。

人間が1日に仕事に割ける時間は有限です。タイムカードは8時間記録されるかもしれませんが、雑務に追われるビジネスパーソンが1日に手を動かせるのは4時間もありません(気になる方は、Togglのような時間計測アプリで1日の業務を記録して見るとよく分かります)。僕はより脳を使う、難しい業務の時間を増やしたかったので、雑務や単純業務をとにかく爆速でやるようにしていました。
※雑務や単純作業は、無いに越したことは無いので、無くせるなら無くす方に努力しましょう。

4. タスク管理状況を共有する(絶対にタスクを落とさない)

仕事を覚え始めたばかりだと、1つ1つのタスクをやるのに必死です。段々と任されるタスクが多くなるにつれて、タスクを落としてしまう(任されていたのに忘れてしまう)ことがあります。

「タスクを落とす」というのは、会社や組織のようなチームで仕事をする場合、最悪です。常にチーム内にある全てのタスクの担当・納期が明確になっており、全員がタスクを落とさずに納期までに完了するからこそ、チームで仕事をする意味があります。

このルールが守られなければ、「あのタスクどうなってる?」というチーム内コミュニケーションがどんどん増えていき、そのうち「この人はタスクを落としがちだから、確認してあげないといけない」と思われるようになってしまいます。

徹底的にタスク管理をしていれば、タスクを落とすことはありません(納期に間に合わないはあるでしょう)。そして、タスク管理状況を毎日上司やチームに共有し続ければ、認識の相違も起きませんし、あのタスクどうなってる?と心配もされません。

僕の場合は、日報と一緒に、毎日の残タスク、納期、緊急度などのタスク状況をチームに送付していました。

なお、タスク管理を頭でやるのはまず不可能なので、早めにGTD(Getting Things Done)などのタスク管理術を身につけて、TrelloAsanaWunderlistなどのタスク管理ツールを使うのが良いと思います(もちろんスプレッドシートでゴリゴリタスク管理一覧シートを作るのもアリ)。

5. タイピング速度をとにかく上げる

ITベンチャーだと、議事録をGoogleドキュメントでリアルタイムに作り、ミーティングが終わると同時に共有されている、みたいなスタイルが多々あります。アポイントも手帳ではなくノートPCでメモを取るのが既に主流になりつつあります。

議事録や面談内容を後からゆっくりまとめるのは時間の無駄です。なるべくミーティング中に、涼しい顔をして、手元を見ずに、会話と同じ速度でまとめられるように、タッチタイピング速度をひたすら上げていく事に努力していました。(議事録を簡潔にまとめる「議事録作成スキル」ももちろん必要です)

どの程度速ければ十分かは業務によりますが、e-typingのビジネスカテゴリで、精度95%以上かつスコア260以上(Sランク以上)を安定的に出せれば十分だと思います。それ以上は趣味の世界です。
※e-typingのビジネスカテゴリの「がんばれ新人君」「ビジネス格言編」「マナーの基本」「尊敬語2」などを毎日15分程度やり続けるのがオススメです。

というわけで、長くなりましたが、以上です!
頑張れ全国の新人君!

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