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QAnonの陰謀専門掲示板8kun、ロシアのインターネット会社の助けを借りてオンラインに戻る 米フォーブス誌

2020/10/20 最新追記2021/04/14

 米フォーブス誌が19日にこんな報道をした。

「QAnonの陰謀論で有名な匿名掲示板8kunが、この週末にDDoS(分散型サービス妨害)攻撃を受けてオフラインになったが、19日月曜に「ddos-guard 」というロシアの会社助けを借りてオンラインへ戻った」

 フォーブス誌によると、18日にサイバーセキュリティに関するジャーナリストのブライアン・クレブス氏が、QAnonとその関係を疑われている米国版匿名掲示板8kunに関する驚くべきスクープ記事を発表したという。

 クレブス氏によるとは、18日の夜にセキュリティ研究家のロン・ギルメット氏がインターネットサイトのホストをDDoSサイバー攻撃から守るサービスを行なっている米オレゴン州のCNServers社に電話をし、同社のサービスを受けているホストの中に悪名高い匿名掲示板8kunと全世界で支援者が急上昇している米国発陰謀論を展開するQAnonのサイトが多数含まれていることをCNServers社のオーナーへ伝えたところ、オーナーはその話にショックを受け、数分以内にこれらのサイトへのDDoS攻撃からの保護を外した。この措置により、8kunとQAnon関連のサイトはDDoS攻撃を受けオフラインとなった。

 日本の掲示板5ちゃんねる(前身2ちゃんねる)も運営するジム・ワトキンス氏が所持する匿名掲示板8kun(前身8chan)は、昨年2019年に起きた3つの憎悪による銃撃事件に関連したことで悪名が轟き渡り、白人至上主義、ネオナチ、反ユダヤ主義、児童ポルノ、憎悪による無差別銃撃殺人犯の犯行声明などの「表現の自由」を擁護する有害サイトとして次々とインターネットプロバイダーに追放されてきた。

 現在、8kunとQAnonのサイトはワシントン州バンクーバーにあるVanwaTech(別名「OrcaTech」)社のインターネットプロバイダーを介してWebに接続されている。同社のオーナーであるニック・リム氏は「言論の自由」を守ると公言しているという。VanwaTech社は、8kunとQAnonサイトを北アイルランドのベルファスト市で登録されているSpartanHostに登録しそこからDDoS攻撃からサイトを守るサービスとして米オレゴン州のCNServers社に保護を受けていた。今回、研究者ギルメット氏の電話によりCNServers社からDDoS攻撃の保護を失ったあと、SpartanHostは設定を変更してロシアのサンクトペテルブルク市に拠点を置くddos-guard.netに保護されるようにした。

 ロシアのddos-guard.netは、パレスチナの過激派ハマスの公式サイトや香港の民主化活動家を攻撃するウェブサイトHKLeaksなども顧客となっている。

 SpartanHost社のオーナーである25歳のリアン・マッカリー氏は、QAnonや8kunの理念を支持はしないがVanwaTech社は顧客として今後も維持すると述べている。

 サイバーセキュリティ研究者ギルメット氏によると、SpartanHost社とVanwaTech社の間には、プロバイダーにおける相互の接続が明示されない「プライベート・ピアリング」というビジネス契約がされているため、これまでその関係を知られることはほとんどなかったという。

 FBIは昨年、QAnonを潜在的な米国内のテロ脅威と認定し、QAnon信者がその信念によって動機づけられた暴力事件に関連していると指摘している。

クレブス氏の当該記事

追記

2020/12/15

ブライアン・クレッブス氏は著名なインターネットセキュリティ記者



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