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漫画を描くきっかけとなった本

中世武士の漫画を描きたいな。と思うきっかけとなった本の1つが近藤好和氏の「弓矢と刀剣」「騎兵と歩兵の中世史」である。この本は著者が1次資料、2次資料を元に中世武士の戦闘の実際を丹念に考察する内容で、読んでいるだけでワクワクした。

特にワクワクしたのは弓矢の威力と有効性。何故か日本人は刀剣の方が殺傷能力が高いと思いがちだが、戦場では弓矢が一番の脅威だった。そういうことがかなり丁寧に考察、解説されている。軍記物語の誇張的戦闘表現の中にも、それなりの根拠があるというのが著者の考えのようである。

この本の中で例に挙げられる「平家物語」「太平記」などの軍記物語の戦闘描写、これを映像的に描いてみたいとかねてより思っていたが、(一時期はアニメーションにしたいとすら考えていたが挫折。)この本を読んでそれに拍車がかかった。実際に漫画を描き始めるのはこの本に出合ってから随分後の話になるが、武者の絵を描くときは常にこの本の内容が頭の片隅ある位影響を受けている。

軍記物語の戦闘描写は大河ドラマなどよりずっと過激な世界だ。自分はあのバイオレンスな魅力を表現したくてたまらないのだ。


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