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社員証をタッチしてフロアに入る運用から、社員の扱い方が見えてくる

転職をして良かったことは、働きやすくなったことです。
以前の職は仕事内容が自分に合っていなかったので、仕事内容が自分の適正に近づいたことでとても楽になりました。
加えて転職をして知れてよかったと思うことが、「会社の信念が異なれば社員の扱い方も変わる」ということを体感できたことです。
「会社の信念」といってもネットで一言で書かれているスローガンやコンセプトとは違って、会社内で暗黙の了解的に共通認識として広がっている信念のことです。
この共通認識によって、会社での働き方が大きく変わる、と気づけました。

会社の理念で社員をタッチして入る運用が違った

車内で必要なフロアに入るとき、社員証を利用して入ると思います。
カードリーダーに社員証をかざして、許可を得ている人が入れる形式です。
この形式はどの会社でも利用されていますが、運用方法が会社によって違いました。
とある会社では、フロアに入る人それぞれ全員がカードリーダーに社員証でタッチする形。
外に出る人全員がタッチする必要があるため、昼休みなど一斉に人が移動する際には、各自が社員証をタッチして認証される必要があり、フロアの出入りで待つ列ができて混雑していました。
また別のある会社では、1人が社員証をタッチすればしばらく扉が開いたままになり、空いた扉に続いて社員が入れる形。
扉が開いている間は出入りが自由になります。
そのため一斉の移動でも前の人に続いて扉を通ればいいだけなので、混雑はほぼしていませんでした。
この入るときの運用が異なっていて、おろおろしたことがあります。笑
案内してくれる社員の人にとっては当然のことなので当たり前のようにされますが、想定の使い方と違っていたので。笑
初めに戸惑うだけで後は慣れるので大丈夫なのですが。
大まかにフロアに入るときの運用はこの2種類で、どうして運用に差が出るのか、言語化したらすぐに答えが出ました。
社員をどう扱うか、が会社によって異なるからです。

社員証をタッチしてフロアに入る運用に正しいはないが、社員への態度が違う

この違いはどちらも理解できます。
社員証を1人1人タッチする形式にしているのは、いざ何かがあったときに誰がどのような行動をしていたかを追えるようにしているから。
社員の行動を把握できるよう、縛るような印象です。
社員を管理しようとすると、動作の1つ1つが見えるよう記録に残すため、カードリーダーに全員がタッチする運用になると思います。
機密情報が多い、あるいは社員のサボりや不正を根絶する理念があると感じます。
一方の社員証で1人がタッチすればしばらく扉が開いて出入りできる形式。
こちらはなあなあで、社員1人1人の行動は把握せず、社員に任せているような印象です。
きちんと管理するか。
各々の裁量に任せるか。
どちらが正しいかはありませんが、そのどちらを選んでいるかが、会社の信念の違いだと考えています。

縛りは全体に波及する

社員の行動を1つ1つ把握できるよう、縛るような印象を受ける会社では、社員証のタッチだけではなく他のことでも縛る印象を受けました。
例えば基本的にテレワークは認められておらず、テレワークができるとしても自宅へ持ち帰るPCはその都度事前に申請が必要でテレワークのハードルが高い印象でした。
テレワーク中は社員が管理できず、さぼるかもしれない、だから基本的にできない、そんな印象です。
一方の社員1人1人の行動は把握せず、社員に任せているような印象を受ける会社でのテレワークはゆるく、できるならしてOK、な風潮でした。
そのためか少なくとも3割の人はテレワークをしていて、雪などの日にはほぼテレワーク、のように柔軟だったように思います。
管理しなくても仕事はするでしょう、というゆるさを感じる印象です。
きちんと管理するか、各々の裁量に任せるか、といった違いが会社の理念として現れているように思います。
その染みついた理念が社内でのルールを形作っている。
雇う側から見れば、雇った人が働かないかもしれない、だから管理しようというのは理解できます。
逆に管理をゆるくして任せようというのは、器の大きい思い切ったことだとも感じます。

転職のため会社を訪れたとき、細かいところも見ておく

社員の管理、縛りについては、自分にとってはあまり思うことがないので気にする必要はありませんでした。
けれども管理や縛りが気になる人(妻がそうでした)は、社員証など会社のルールを気にしておくといいと思います。
一方で自分が気にしていたのは仕事の優先順位で、家庭を大切にしたいという思いから、残業の過多を気にしていました。
そのため着目していたのは、作業場の整頓具合でした。
当たり前ですが残業が多くなると疲れてきます。
疲れてくると整頓への意識がてきとーになります。
疲れている人ほど部屋が荒れていたりしますよね。
汚れという意味ではキレイでも、整頓という意味では雑然としている状況を見て、この会社は忙しそうだ、辞めよう、と思ったことがあります。
断ろうと思いながら話を聞いていると残業が多いのはその通りで、チャレンジを大切にしている風潮で、新しいことがたくさんあって家に帰って独力で学ぶこともあると意気揚々と話しているところを見て、合わないな、と裏では思っていました。
家族よりも仕事を優先していることが伝わってきたので、見極めは正しかったな、と思いました。
会社の信念はあらゆる所作に現れるので、ちょっとしたことでも気にしておくと、社風とあった転職ができると思います。

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