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ファットアダプテーションの為の脂質の摂取について考えてみた

糖質制限では一日の糖質の量はさかんに語られるが、一日の脂質の摂取量についてはあまり語られていない。糖質制限中はどのくらい脂質を摂ればいいんだろうか。

脂質を摂るのってこれまでは不健康なこととされてきたから、しっかり摂ろうと考えていても、いつの間にか野菜やタンパク質ばかりな食事に傾いてしまう。そのせいか、近頃体のパフォーマンスが上がりきらない感じがあった。

普通の生活をするなら糖質量さえ意識していれば日常生活では困ることはないと思うけど、スポーツのパフォーマンスを上げたいと思うなら話は変わってくる。

ケトン体を多く産生してファットアダプテーションを進めるとか、脂質からの糖新生で筋肉中のグリコーゲンを回復させる必要があるので、脂質の摂取量はダイレクトにパフォーマンスに影響してくるのではと思う。

では一日に脂質を何グラム摂ればいいのか。手がかりはこの本

被験者にココナッツオイルを一日100ml摂取させた結果、ケトン体の大幅な増量を確認している。オイル100mlをざっくり90gとして、脂質1gが9kcalなので810kcalという事になる。

身長175cm体重59kg(おれです)で必要な一日の摂取カロリーを計算すると、2500〜3000kcal(運動量中〜高)。
上の本の例で考えると、およそ一日のカロリーの1/3を脂質に置き換えれることになる。ただ、ココナツオイルは中鎖脂肪酸を多く含んでいるので効率よくケトン体を産生できるが、毎日100ml摂っていくのはコスパを考えてもなかなか難しいようにも思う(iHerbで安くココナツオイルを買っても4〜5日だけで1000円はかかる)。

もし普通の油でまかなうならどのくらいの脂質を摂る必要があるのか。

ケトン体濃度を中心に考えるケトジェニックの場合で考えると、PFCバランスはタンパク質30・脂質60・糖質10の割合。

2500kcalの60%は1500kcal。これをグラムに換算(9で割る)すると166g。この166gというのがケトン体を多く産生するのに必要な一日の脂質の量になる。運動量が多い人はもっと必要になるけど。

これは脂っこい食事を摂るなんてレベルでは到底届かない量だ。
料理に入れるとなると、毎回計画的に油に合う食事を考えなくてはいけなくなる。これもなかなか難しいと思うので、やはり手軽さの観点でも「そのまま飲む」というのが一番の様に思う。

また、忘れてはいけないのが何の油を摂るかという部分。よく語られるのはオメガ3だが、亜麻仁油・エゴマ油もとても高い。それにオメガ3はオメガ6とのバランスも重要になる。もちろん体内の炎症を防ぐという点では積極的に摂りたい油ではあるけど、一日160g強を摂るにはコスパがあまりにきつい。7〜800円で一瓶買っても一日も持たない。

そこで選択肢として残るのがオメガ9のオレイン酸を主成分としているオリーブオイルだ。酸化もしにくく、炎症も起こさない上に抗酸化作用も高い。
EXヴァージンオリーブオイルは品質が保証されているので第一選択になると思うが、EXヴァージンであっても業務スーパーなど格安量販店にいけば1リットル5〜600円で買える。1リットルあれば5〜6日は持つので、一日あたり100円で済む。食事の6割近くをこれでまかなえると考えるとコスパは非常に高い。

というわけで、ファットアダプテーションを目指して糖質制限をしているランナーにおいては、EXヴァージンオリーブオイルを毎食飲むというのが現状の最適解ではという気がする。

とはいえ、そのまま飲むとかなり辛く感じる。喉もイガイガする。
一回あたり50g超のオリーブオイルになるので、飲みやすくするため豆乳などにまぜてしっかり撹拌するといいと思います。

という感じで、しばらくオリーブオイル中心の食生活でランニングのパフォーマンスに変化が出るか自分の体で実験していこうと思います。

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あれから調べてると、ウルトラランナーの小谷修平さんの食事のバランスを見つけました。

一日の摂取カロリーが3000kcal。一日の脂質量が250gなので、およそ2250kcal、総カロリーの7割超を脂質で摂ってる事になります。さすがウルトラの人だけあってすごい量です。

やはり糖質制限中のパフォーマンスアップは脂質の量にありと確信した次第です。


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