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ブーメラン女子

 彼女は戻ってくる。
 飛んでいっても戻ってくる。
 彼女はブーメラン女子だ。

 彼女は飛んでゆく。
 新しい男を求めて飛んでゆく。
 だけども見つからないと戻ってくる。
 見つかっても飽きると戻ってくる。
 彼女は気まぐれ。
 カーマカメレオン。

 僕だってお人好しじゃあない。
 飛んでいった彼女を追いかけないし、戻ってくるのを待ってもいない。

 彼女が飛んでいって1年になる。
 僕には新しい彼女ができた。

 彼女が戻ってきた。
 新しい彼女と鉢合わせ。
 修羅場だ。
 いや、違う。
 僕は悪くない。

「この子誰?」
 と彼女は僕に尋ねる。
「元カノ」
 と僕は答える。
「何でいるの?」
「ブーメランだから」
「ブーメラン?」


 そう、彼女はブーメラン女子。


おわり。

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