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甘野書店

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noteの本屋さんです! 小説、詩、絵、音楽、動画を販売してます! あなたは本を買いますか?  あなたは本を売りますか? ルールは以下です。 ・自作の小説・詩・絵・音楽・動画の…
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甘野書店参加申し込み

 こんにちは、甘野充です。  noteで小説を書いてる人はたくさんいると思います。  noteで小説を販売していますか?  売れていますか?  noteで小説を売るのはなかなかに難しいのではないかと思います。  小説を売るには、KindleでKindle本を作って売る、本を作って文学フリマで売る、ボックスで貸し出しているシェア型書店で販売する、などが現実的ですよね。  Kindleは電子書籍であれば気軽に読まれるし、文学フリマはネットで知り合った人などと交流して買ってもら

ルービックキューブ

 僕は彼女に渡すものがあって、彼女のアパートを訪れた。  僕がベルを鳴らすと、彼女が玄関に現れた。  僕は彼女に荷物を手渡した。

¥100

【ショート】碧い境界

境界 今は、深夜2時頃だろうか。 静かな海辺には、誰も居なかった。僕以外に。 夢のような、それでいて現実のような。 ザー、ザーと。僕が想像していた音よりも、もっと小さかった。浜辺に近づいてもそうだ。 静まっている。寝静まっていた。 まんまるとした大きな満月が、目の前の波を形作る。 あの大きな月に近づきたい。そう思った。 力なんて、もう残っていないけれど このために来たんだろう、と僕は僕を奮わせる。 寒さに震えているのか、それとも武者震いなのか。 つま先が

¥100

【ショートショート】ヒトイレ

いきなりだけど、読者のみんなはトイレから話しかけられたことはある? って言っても、これはアレな話ではなくホラーな話…ではあるかな、どっちかというと。 まあ、誰だってビックリするよな。 用を足すつもりが、 「用があるんだけど…」 みたいに言われたら。 これはそんな話…。用がある人もここからも。 おれはめったに学校のトイレを使いたくなかったんだが、 その日に限って我慢できずに駆け込んだ。 やっと胸を撫で下ろしたのと腰を下ろしたのを同時に行ったと思ったら、 いきなり 「あ、あの…

¥100

縁の下の力持ち 創作

私は、今年で13歳になる中学生だ。今は超が付くほどの田舎の小学校に通っている。 そんな私の毎日の楽しみは、家の縁側ですずみ、じっくりと時が進むのを待つことだ。 風鈴がちりん、ちりんと鳴くと、私の内側から風が吹き出るような、そんな感覚に陥る。すがすがしかった。周りにはだれもおらず、日がさんさんと照りながらも、気候が穏やかであったためにそこまで暑くない。 こんな日が一生つづいてほしいな そう思えるほど、その時間は快適であった。こんなことを思っていると、がぜん気持ちがあがっ

¥100

【ショート】叔母さんは変なことを言う

叔母さんは、変なことを言う。 「入学おめでとね。健ちゃん。卒業まであと何日だい? 中學生になりたてのぼくじゃあ、そんなのを考えるより、學校生活が楽しみで、不安だらけで堪らない。 「どうして、そんなことを考えないといけないのさ。 「そりやあ、もうせまっているからだよ。 「なにが? 僕にはわからない。 「それこそ、學校で教わらなかったのかい? 「日本じゃあ、入学するのが難しくって、卒業するのが楽だってこの前もいったろう 「うん、おぼえてるよ。笹木先生にも話したよ

¥100

僕が君と過ごしたという証

 僕の鞄の中から一枚の紙切れが出てきた。  それは映画のチケットの半券だった。  それを見て、僕は朋美の事を思い出す。

¥200

おすすめガール

「ねえ、あなたはどんな女の子が好みなの? 私は女友達がいっぱいいるから、どんな女の子でもあなたにおすすめできるけど」  と彼女は僕に言った。

¥100

【創作童話】まほうのほうきづくり教室

まほうつかいたちに、ほうきのつくりかたを教えてくれるふくろうがいました。 ふくろうはツバサで飛ぶことができるので、自分でほうきに乗ることはありませんでした。 けれど、ちょっとほうきに乗るのが苦手なまほうつかいの子どもがいると、ほうきにふくろうの羽をちょっぴりくっつけて、なめらかに飛ぶほうきをつくってあげることができました。 ふくろうは、森の中で、 【ふくろう ほうき店】 というお店やっていました。 ふくろうの主人は、いつも親切だし、ていねいで、まほうのほうきがなめらか

¥100

ショートショート|何の影響も与えられない男

 ――ああ、会社に戻りたくない。  重い気持ちで公園をふらついていた僕は、何気なくベンチに腰掛けた。  内臓が全部飛び出るんじゃないかってくらい深く、ため息を吐く。 「何やら、悩ましげですね」  抱え込んだ頭に、隣から声が飛び込んできた。まったく気が付かなかったが、すでに誰かが座っていたようだ。  顔をあげると、初老の男性が爽やかな微笑をこちらに向けていた。  赤の他人と話したい気分ではない。  といって、無意識とはいえ、わざわざ彼の座るベンチへ並ぶことを選んだのは僕だ

¥100

くうちゃん

私の名前は「くう」。 生まれはカナマチ。この街は猫が営む商店街を中心に賑わっている。私は商店街から30キロほど離れた街の外れに母と二人で住んでいた。 「あなたがくうちゃんね。あなたのお母さんがあなたの名前をつける時、「○○太」とか、「○○夫」とかつけると人から呼び捨てにされる可能性はあるけど、この名前だと必ず後ろに「ちゃん」をつけてくれるのよ。そういっていたわ。」 母の葬式の時、母の友達と名乗る方が私に話しかけてきた。

¥500

「君の歌声だけがすべてで」【小説】

   彼女が静かに歌い始めた。その瞬間にそれ以外の音が消える。僕の目に映る景色もすべて意味を失う。やがてそこは彼女の歌声だけが意味を持ち、彼女の歌声だけが確かな世界となる。  僕は抵抗することなくその世界を受け入れる。そしてこの世界も拒むことなく僕を迎え入れる。こうして僕はこの世界の一部となり、彼女の歌声とひとつになる。そのとき、僕の過去も意味を失う。標的の定まらない怒りや何かに対する底知れない諦めもすべて。

¥100〜
割引あり

オリバーピープルズ

 ¥300。(全6話)。 (ものがたり)  僕は目の手術をしたために、サングラスをしなければいけなくなった。  古着屋をやっている友達の友也に相談したところ、オリバーピープルズというブランドのサングラスを薦められ、それをすることになった。  おしゃれには無頓着な僕だったが、サングラスだけはおしゃれになってしまった。  仕事で大阪に行くため、僕は新幹線に乗った。しかしその新幹線で出会った見知らぬ女に強引にサングラスを交換させられてしまった。  そして仕事で新幹線に乗るたびに、

【創作童話】おねがいレレア

公園においてあるダンボールを見たら、だれだって、もしかしたら子犬か子猫がすてられているんじゃないかって思うでしょう。 でも、今日アイが見つけたのは、なにも入っていないただのダンボールでした。 ただ『そう見えただけ 』 の‥‥。 「なぁんだ、つまんない。 この中になにかおもしろいものでも入ってたらよかったのに」 そういって帰っていくアイを、じっと見ているいっぴきのうさぎがいました。 レレアという名前の魔法のうさぎでした。 本当はふわふわした白いからだをしていますが、今は魔

¥100