J3リーグ1年目、前半戦雑感
みなさん、こんにちは。
奈良クラブ代表の濵田です。
J３リーグ1年目も折り返し地点を迎え、奈良クラブは７勝６敗６分、8位という位置につけています。（いわてグルージャ盛岡戦後、７勝6敗7分、８位となりました。）
2月の新体制発表会や、過去のnoteに記載していたことを含め、クラブの代表として、現時点ではどのように見ているか書いてみたいと思います。自分にとっても、将来の奈良クラブにとっても、何年かあとに振り返ったときに、Ｊ３初年度をクラブの代表がどういう思考で経営を行っていたかを文字に残して置くのは大切だと考えるからです。
経営面
2023年元旦に書いたnote振り返り
まず今年の元旦に書いたnote（有料でしたが、今回無料にて開放しました）に記載した内容ですが、2023年は3.3億の売上予算を組むものの、2千万をシーズン中の工夫により上振れさせ、3.5億を目指すというシナリオでした。
新体制発表会での内容振り返り
その1ヶ月後の2月8日の新体制発表会では、1年目は売上規模3.4億、かつ3年計画でJ２へあがるという計画を発表しました。この時点では、2年目は売上規模4億でプレーオフ圏内、３年目に5億でＪ２自動昇格圏内というイメージを持っていまして、いずれにしてもＪ２に上がるには５億という数字を目指す必要があるという認識を持ちつつ、今期の戦いに入っていきました。
現時点での予測
7月末現在、売上はうまくいけば４億に達するかなというところまで数字があがってきました。当初の予測より6～7000万上振れしている部分は、スポンサー収入（最終着地予測2.18億）、チケット収入（最終着地予測3300万）、グッズ収入（最終着地予測2200万）となっています。（特にチケット収入とグッズ収入は当初はかなり控えめに見積もっていたことも影響しております。
以下、２０２２年のＪ３クラブの売上高ですが、４億～５億の間に６チームおります。この中では鳥取と富山の間あたりに売上高を持ってこないとＪ２昇格は厳しいかなと思います。
以下、入場料収入については、概ねリーグ中位ですが、当初想定よりは貢献しているといえます。特に鹿パスは、ハーフ鹿パスも含めて200人ほどの方が購入してくださっていて、収益増に貢献しています。ありがとうございます。とはいえ、2000人を超える試合がほとんどないため、入場料収入を確保しつつ、招待券も駆使して、ここから２０％ほどの入場者数増を狙っていきたいと思います。
以下は、チーム人件費です。奈良クラブは今期は1.33億程度なので、2022年で見ると12位ほどの位置です。（今期は2022年よりはチーム人件費はどこのクラブも上がっていると思います。）今期についてはチーム人件費のわりには戦えているとは思いますが、やはりもう少し積み増さないと厳しいとも感じています。理想を言えば、いわきFCが1.92億でＪ３優勝していますので、夏の補強含め、来期を見据えてどれだけ予算を積み増す見通しを立てられるかがここから半年の仕事となります。(来期の売上増の目処をつけるってことです。)
戦績面
戦績については、シーズン開始前、15勝10敗13分と予測しておりました。戦績については概ね予測したとおりに推移しているのですが、内容的には勝てる試合は盤石な戦いで勝利し、負ける試合はかなりやられたうえで負けるという、力負け状態かなと思っていました。
蓋をあけてみると、初戦の松本戦以外は力負けという試合はなく、逆にどの試合も奈良クラブのサッカーができている時間帯がかなり多くあるということです。
ただ、気になる数字があります。勝利した試合はすべて先行し、無失点で逃げ切っている点です。4月～5月にかけて盤石な試合運びができていたのは、先制した後に失点をしなかったからであり、気になるのは讃岐戦以降、試合の中でバタつく時間帯がどの試合も増えた印象です。
3－0 長野
2－0 琉球
1－0 岩手
2－0 鳥取
3－0 宮崎
5－0 福島
1－0 岐阜
奈良クラブのサッカーは、いるべきところに、常に選手がいるという配置ありきのサッカーをしているため、この配置が崩れるとチームがいっきにバタつきます。とくに失点した後は相手の勢いが増す上に、心理的に委縮してしまい本来とるべきポジショニングへの一歩が遅れたり、サポートが数秒遅れてしまう。それにより、勢いのある相手に狩られやすくなり、あわててつなごうとするため、パスがずれてサイドラインを出てしまったりということが起こります。フリアン監督の戦術の浸透が、今のこの状況を上回り、相手が勢いに乗りかけても、奈良クラブのアイデンティティーが出せるようになればおのずと勝利の確率は上がってくると思います。
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