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3Dプリンタでぬいぐるみスタンド制作

今回は小型のぬいぐるみを立たせるスタンドを自作してみました!その制作記録を残しておきます。データが欲しいかたは共有するのでお気軽にご連絡ください。

背景

いい大人ですがいまだゲームセンターのクレーンゲームが好きで、今でもよく足を運びます。最近はこのシリーズを集めています。

そこで困ったのが獲得した景品のディスプレイ方法です。

大半のぬいぐるみは直置きしても自立するよう作られているので何とかなりますが、この景品のようにチェーンの付いた小物はぶらさげて使うことが前提です。

全20種にもなる全部を壁掛けするわけにもいかないので、今回はこのプライズ用のスタンドを自作してみました!

構想

これまで3Dプリンタで作ったことのあるスタンドといえば、ラズベリーパイ(超小型PC)ケースを直立させるものでした。

RaspberryPi自作ケース&スタンド

これはこれで上手くできたのですが、今回は重心が非常に偏ったぬいぐるみです。2頭身もないほどで、ほぼ重さが全て大きな頭部に偏ってます。

そこで、頭を支柱で支え寄りかかる形がよさそうだと判断し、身体の幅と頭部までの長さを測って形を考えることに。

ボツになった試作

トライアンドエラーでいろいろ試行錯誤しました。

座椅子タイプ

試作モデルその1

まず座椅子(ぬいぐるみは起立していますが)タイプです。ある程度ぬいぐるみ自体の重さで維持させる前提でしたが、あっけなく倒れました。

試作モデルその2

摩擦がないため滑ってしまうのかと思い、足をまたぐ敷居は残して底面に穴を開けましたが結果は変わらず。

台座タイプ

後ろに倒れてしまう最大の原因は、それを留めるための力が地面にかかっていないからだと判断し、円形の台座にはめ込んで固定する構想で制作したのがこちら。

試作モデルその3

 結果変わらず。次に気づいた課題は、背もたれと足の固定部分が近いと上手くはまらず、重心が後ろに行ったままであること。これは、頭部に対して胴体が少し前方に付いていることが原因です。

重心位置のズレ
試作モデルその4

よってこのように土台を広く、背もたれを広くしても変わらずでした。また脚を入れ込む形になるので、見栄えとしても微妙。高さもやはり必要です。

完成モデル

完成モデル

そんな試行錯誤の末に完成したモデルがこちらです。以下要素が必須であることがわかったため盛り込みました。

  • 後頭部から後ろに倒れる本体を支えるストッパー

  • すべりを防止する溝

  • なるべく後ろで重さをとらえるための支柱

  • 重みを広くキャッチできる、後頭部に届く半円状の受け手

組み立て&ぬいぐるみ設置

この通り上手く直立しました!やはり頭部を支える位置と距離が重要です。

直立に成功

3Dプリント

上手く行ったので、量産します。1ピースでプリントするのが難しいため、組み立て式にしました。ネジ等の補助部品を避け、シンプルな構造にしたかったため、各パーツはめ込み式です。

大したモデリングではないので、1つのファイルで1度に1セット印刷。途中で黒いフィラメントがなくなったので、半分は白色に。

プリントされたスタンド

陳列

このスタンドができたことで、棚の中にすっきり綺麗にディスプレイすることができました!

ディスプレイしたぬいぐるみ

制作機材・環境

参考まで制作した環境も記載しておきます。

  • 3Dプリンタ:Ender v2

  • フィラメント:PLA Plus

  • 温度設定:ノズル220度、プレート70度

  • 3DCAD:Autodesk Fusion 360

以上、何かの参考になれば幸いです!

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