見出し画像

そう簡単にサラリーマンを諦められるのかについて考えて読んでみた本


タイトル:金持ちフリーランス貧乏サラリーマン

最近SNSやニュースで副業やフリーランスに関する情報をよく目にしますよね。そもそもなぜこのように副業やフリーランスに関する情報がよく出回っているのかを考えてみると、『老後2000万円問題』による将来への不安を持っている人が増えたことが関係しているのではないかと思っています。
老後2000万円問題についてはここで詳しくは触れませんが、この問題のように現在のサラリーマンとしての働き方・給料に不安を持ち、副業やフリーランスになることに少しずつ関心を持ち始めた人が増えてきたのではないでしょうか。

目次


この本は以下の構成で書かれています。
第1章:サラリーマンは「最も不理屈な業務形態」である
第2章:誰も言わない「お金持ち」の仕組み
第3章:「貯金」ではなく「蓄財」に力を注ぐ
第4章:「少労所得」を無限に増やす
まとめ

この本をおすすめしたい方

サラリーマンという働き方に迷っている方や、将来のお金に対する不安を少しでも解消するために副業を始めてみたい方におすすめの本になっています。フリーランスのなり方が細かく説明させれているわけではないので、フリーランスになりたいと強く思っている方へはあまりおすすめしません。本書の簡単な要約と所感を添えていますので、ぜひご覧ください。

第1章:サラリーマンは「最も不理屈な業務形態」である

「仕事のできる中堅サラリーマン」が最も損をしている

著者はいきなりサラリーマンこそが貧乏になりやすい働き方であると述べます。まずサラリーマンという働き方は期待値の低い過当競争であると冒頭で述べます。これは普段サラリーマンをしている方であればよく感じることがあるのではと思いますが、「なんであの人が・・・」と思うような人が昇格していたり評価されたりするのをみることがあるかと思います。
自分の努力や頑張りだけではどうにもならない“競走”があり、それはまさに期待値が低いものだというわけですね。1回のチャンスを逃すと次は来年。。。もしくはもうそんなチャンスがない。。。なんてことも会社によってはあるかもしれませんね。
ただし、著者はサラリーマンとして働くメリットもあると述べていて、会社の看板をフルに使えるという点です。銀行からお金を借りられるのもまさにそうですし、昇格してさらにビジネスチャンスを広げる、人脈を広げるというのもまさに会社の看板の恩恵と言えるかと思います。
さらに、昇格できなかったとしても、会社は余程のことがない限り従業員を首にできませんので、ダラダラと会社にぶら下がって言われたことだけを言われた分だけやるという風にのんびり働く働き方ができるのもサラリーマンの特徴の一つかと思います。
このようにサラリーマンであることのメリットを得られるのは会社の中の超上位のエリートか全くやる気のない下位層にいる人たちのみ、ということになります。そのような意味で中堅サラリーマンが最も損をしているというわけです。

頑張るほど「自腹」を切らされるサラリーマン

今でこそテレワークが主流の会社も増えてきていますので、テレワークに必要な電気代などの諸経費を追加で給与として与えている企業も増えているのではないでしょうか。しかしながら、数年前まではそのような費用も全て自費で払うことになるサラリーマンは非常に多かったのではないでしょうか。
さらには出社時の服装、これも今でこそラフなものを認める会社が増えてきていると思いますが、社風によってはガチガチのスーツを着用することをもとめられます。もちろんこのスーツ代を会社は払うことはありません。このようにサラリーマンは自腹でこれらの費用を賄う必要があるというわけです。
一方でフリーランスはどうでしょうか。これらのスーツ代やテレワーク(フリーランスは基本在宅ですよね)にかかる費用は全て経費として処理することができ、節税につながるというわけです。

また、この章ではサラリーマンが背負っている理不尽さについても語られており、働く人を選べないという点です。多くの人がサラリーマンとして働いていると思いますが、一度はこの人とは働きたくないという人と同じ部署になったことがあるのではと思います。また同じ部署でなくても関連する部署で一緒にすることになった人で嫌な人とで仕事をすることになったご経験がおありの方も非常に多いと思います。
フリーランスであれば嫌な仕事は引き受けなくてもいいので、好きな人と仕事ができるというわけですね。仕事がないフリーランスはそんなのんきなこと言ってられないのではと思いますが…。

第2章:誰も言わない「お金持ち」の仕組み

資本主義である現代はお金で評価される世界であると著者は表現しています。お金持ちがなぜお金持ちなのかを考えてみると、勝っている人であるお金持ちの元に情報やお金が集まっていくという風に筆者は言っています。しかしこのようなお金持ちを揶揄するような人が増えたため、貧しい人が日本に増えてしまったのだというわけです。そうならないために、お金のために頑張るんだ!というマインドが重要であると思います。
著者はプログラミングの有料講座やプログラマーのサポートサービスを運営していたときにこれらを金儲けの道具にするなという風に非難されたそうなのですが、本当にお金持ちになりたいとなら、愚直に努力するしかないというわけですね。

フリーランスに「リスク」はない

これまでフリーランスのよさを少し述べましたが、サラリーマンがやはり主流なわけです。それでもフリーランスを志さない人は多いようでそれはなぜなのでしょうか。それは、サラリーマン時代に優秀な成績や功績を残してからフリーランスに転向しようと考える人が多いからであるそうです。そもそも第1章で述べられているように会社の中では期待値の低い過当競争が行われているとご説明した通りです。そんな中で優秀な功績を残そうとしていたら人生終わってしまうというわけですね。逆にそのような風に考えるのではなく、フリーランスの中で優秀になろう、1番になろうと考え、まずはフリーランスになってみるべしと筆者はアドバイスを送っていますね。
実際にフリーランスになったことがないので、「そんな簡単にいくのかな」と不安が大きいのですが、ある程度理にかなっているとも思っています。
筆者はこのパートで断言しているのですが、通常のサラリーマンとして一定のパフォーマンスを発揮できる人であれば、フリーランスとして無双できるといっています。

フリーランスへのセーフティーネットが充実している

フリーランスとしてもし失敗してもセーフティーネットが充実しているということを知れたことはこの本を読んで良かったと思えたことの一つだと僕は考えています。直近まで働いていた会社が雇用保険に加入していた場合は、退職後にハローワークで失業保険を受け取ることができます。万が一、フリーランス転向後に事業がうまくいかなかったな場合は、失業保険を受けるのがよさそうですね。
また、フリーランスとして収入を得られない時期は職業訓練として各職業の訓練を受ける受講費用の支援が受けられるというものです。最近ではデイトラのようなIT系の職業訓練も増えてきていますので、プログラミングなどを新たに始めるきっかけにもできるというわけです。
さらに「フリーナンス」というフリーランス向けの金融サービスもあるということで、急な病気で入院した際に1年間の所得を保証したり、クライアントの支払いを待てなくなった時に先払いを受けられるサービスを受けられるなど非常に充実したサービスを受けることもできるそうです。

影響力は「最強の資産」である

この章で筆者は資本主義はお金で評価される世界だと言っていますが、影響力こそが最強の資本であるとも言っています。
ここで影響力を「見ず知らずの他人の行動を左右する力」と定義しており、まさにこれが最強の資本、武器であると言っているのです。著者は「転職」「独立」といったテーマでSNSを発信し続けた結果、多くのフォロワーを獲得できたそうなのですが、そのおかげでビジネスチャンスを広げることができたのです。価値ある有益な情報を無償で提供し続けるインフルエンサーが増えていますが、こういった影響力のあるインフルエンサーの元に情報があつまり、また資本も集まっていくわけですね。フリーランスを志す方はSNSで何か発信する際も、影響力を意識してみてはいかがでしょうか。

第3章:「貯金」ではなく「蓄財」に力を注ぐ

「貯金」ではなく「蓄財」に力を注ぐ

この章ではお金持ちになるための考え方をまとめています。筆者はお金持ちになるためには財を蓄えることが大事だと言っています。お金を貯めるのではなく、お金を使って本を買い読書をしたり、有料のセミナーに行ってみたり、交通費をかけて人に会いに行ったりすべしというわけです。お金を銀行に置いておいても何にもならないですが、お金をかけて得た知識やスキルは財として溜まっていき、筆者はお金持ちになれたと言っています。

学習するには今やさまざまなツールが巷に溢れていますが、高額なものでなくても優良なものは非常に溢れているとも筆者は言っています。無料で見られるYouTubeや格安のnote記事はまさにそうですね。また、動画コンテンツをみる際も倍速で視聴することで効率よく学習しましょう。時間は有限です。意図的なアウトプットで知識をモノにすることで本当に自分の知識として身につけることも大事であると筆者は説いています。

第4章:「少労所得」を無限に増やす

投資による収益のように、お金にお金を稼いでもらっているような所得は、一般的には「不労所得」と呼ばれていますが、これはあまり現実的ではないと筆者は言っています。これはどういうことかと言うと、お金持ちが投資先を選択する際に多くの時間と思考をしているように全くの不労ではないということですね。本当の不労というのは、仕事を発注する側に回ることだと筆者は言っていて、一緒に仕事をする仲間を持ち、信頼できる彼らに仕事を発注するわけですね。そうすることで他人の時間を使って自分のお金を生むことができる、まさに不労所得というわけです。

まずは「会社の力」を借りずに稼ぐ

上記の不労所得を得ることに成功するためにはまずは副業から始めるのが良いと筆者は言っています。現在働いている会社の業務が副業につながるようなスキルを得られていないか考えてみてください。この本の例えで総務部で資料作成をしている女性の例が出てくるのですが、彼女は資料作成を代行することを副業にすることを考えつきました。そして数年後にはフリーランスとして独立できるほどの売り上げを獲得し、またそのノウハウを有料で販売することで(ご自身のスキルの商品化)、不労所得も得られる結果となりました。

感想

サラリーマンという働き方に疑問を持ったときに読んでみたのですが、フリーランスになろう!というモチベーションが沸いたというよりは、しっかりとしてスキルを早めに身につけておこうと思いました。そのためのアドバイスも多分に含まれていますし、参考になる箇所は多いのではないかと思います。本当かどうかわかりませんが、この本の中の例でも少しのアイデアと取り組みで優秀なフリーランスになられて方もいるようですし、考え方次第では確かに食いっぱぐれのないフリーランスになることも可能なのではないかとイメージすることができました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?