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いなかった隣人

これは、あの訳あり物件にいたときの話です。大して中身はないので、短めにまとめます。

うちより数週間前に引っ越してきて、うちより一ヶ月ほど先に引っ越して行ったお隣さん。つまり、ほぼ同じ期間住んでいたわけですが、私はずっと
(隣は変なことが起こっていないのかしら?)
と疑問を持っていました。

でも、そういうことって聞けませんよね。
「誰もいない二階から足音とかしませんか?」
とか
「誰かがいるような気配ありません?」
とか・・・。変な人に思われそうじゃないですか。

ところが、あるとき転出するということで挨拶にいらしたので、思い切って聞いてみることにしたんです。しかし、収穫はありませんでした。お隣は特になにもなく、いたって平凡に暮らしていたそうです。


ところで、私はストーカー対策であるブログを長年閉めていました。今年からブログを開け始めているのですが、その中でお隣に関する記述を発見。読み返してみて、今更ながら
(やっぱり)
と思いました。

当時、家族でリビングで寝てしまうことが多く、その夜も夫と愛犬はいつの間にか眠っていました。私は一人で書き物か何かしていたのですが、すでに深夜。
近所が寝静まったころで、さすがに寂しいな怖いなと感じていたんです。そんな中、隣から

ザー、ザー、
カチャカチャ、

という音が。見ると、キッチン辺りの照明がうすぼんやりとついています。お隣は5人家族。子どもは当時小中学生で、就寝時間が早い家庭でした。
(へー、珍しい。お隣さんも今日は起きてるんだ)
などと、音を聞きながら作業を続け、二人が起きた頃に二階で就寝しました。

ところが。
後で知りましたが、お隣はその日いなかったのです。
夏休みだったか、とにかく学校が休暇に入っているときで、その日も含め家族で数日帰省していたのでした。

じゃあ、あのときキッチンにいたのは??

住人には特に影響はなかったのでしょうが、結局あの土地自体がそういう場所だったのでしょうね。


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