桜の頃に。 「愛犬ぷるの夢」
今朝、宿六は夢を見たと云う。
満開の桜の中、参道のようなところを進んで行く夢だったと云う。
進んだ先にあったのは木でできた建物。穏やかな雰囲気の翁に迎えられ、座敷に上がった宿六は三つ指をつき、うやうやしく頭を下げたと云う。
そして、宿六の傍から走り出て老人の膝に飛び乗ったもの、それは愛犬ぷるだったそうだ。
老人の膝で甘えるぷる。
「おお、おお。そうか、そうか^^」
と笑みを浮かべる老人。
「去年は、2回も心臓が止まりまして」
と、宿六が報告をすると、老人はうなづきながら喜んでくれたと云う。
老人の傍らには侍女のような女性がいて、見事な桜吹雪を見せてくれたそうだ。これには、周囲にいた人たちも大喜び。
その後、なぜか隙間のようなところに入り込んだぷる。そこで私が
「ほら、ぷる、出てきなさい^^」
と言うと、ぷるは出てきて自分のベッドに入ったそうだ。
目覚めて、この夢を話してくれた宿六だが、二人で考えたところ、建物は社で、老人とは神様ではないかと。
ぷるの心臓が蘇生できたのは1回で、2回目のときは蘇生できず逝ってしまったわけだが、去年のエピソードとして報告しているということは、来春には戻っているのだろうか。
桜が咲き乱れる神社がどこかは不明だが、来春にはぷるは散歩できる月齢になっていて、家族でどこぞの神様に挨拶に行くのかもしれない。