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私に生きる希望をくれた「女神異聞録ペルソナ」について語りたい

こんにちは、みつねと申します。
noteのお題に「#心に残ったゲーム」と見かけて、真っ先にこの話を書こうと決心。と同時に思いついたタイトル。
お、随分盛ったタイトルだな?と思った方、結構大真面目です。
私の思い出話となりますが、お時間のある方はお付き合いください。

毎日が絶望だった中学時代

このゲームが発売されたのは1996年ですが、実際に購入したのは1997年の後半と記憶しています。
その時私は中学生。その時の私は典型的ないじめられっ子でした。
かろうじて学校には通っていましたが、週の何回かは保健室で過ごしたりしていたような…
というのも、実はその時期の記憶がまるまる抜けていたりします。
無視や暴言、つらかった、悲しかったという記憶はあるにしろ具体的なことがおぼろげなのです。
とにかく毎日学校に行くのが辛くて、存在を否定されていく中で、なぜ自分は我慢しながら生きているんだろう…とドロドロとした先の見えない暗さを抱えていました。

偶然ワゴンセールで出会った「女神異聞録ペルソナ」

そんな暗い中学生時代、私の趣味は漫画やゲームでした。
買ってもらったばかりの初代プレイステーションにのめり込み、同時に「電撃プレイステーション」(現在は紙媒体は無くオンラインのみ)という雑誌が大好きで毎月購入していました。
学生なのでなかなか新作を買うことができませんでしたが、雑誌を読みながらゲームの妄想をしたり、新発売されるゲーム情報を見ているのが、私にとっての現実からの逃避でした。
その雑誌で猛烈にプッシュされていた「女神異聞録ペルソナ」。
ただ記事を見たところ相当難易度が高いらしい。
そして作品全体のイラストを描かれていた金子一馬さんの絵柄もちょっと怖い。それぐらいの認知度でした。
(今は大大大好きです!!!!)

ですが出会いは突然。
近所のゲームセンターのワゴンセールで見つけた「女神異聞録ペルソナ」は恐らく800円ぐらいだったと思います。
中学生に手が出る値段でした。恐る恐るお買い上げー!

泣きそうな難易度

ここで「女神異聞録ペルソナ」とはどういうゲームなんだ?という説明をしたいと思います。

プレイステーションにて1996年に発売されたジュブナイル型伝奇ロールプレイングゲーム。
主人公は「聖エルミン学園」に通っている高校2年生。学園の文化祭の準備中、クラスメイトと半信半疑で噂になっていた遊びをしたところ突然女の子の幽霊?が現れ、同時に出現した謎の青い雷に打たれて意識を失ってしまう。
その後主人公とクラスメイト達は同じクラスの女の子(体が弱くあまり学校に来ていない)の見舞いを兼ねて精密検査のために病院に赴く。

しかしその見舞いの最中、地震に襲われ病院は異世界の迷宮と化す。蘇った死体に襲われる絶体絶命の状況の中、少年達の体から湧き出る不思議な力、ペルソナがあった。(ジョジョのスタンド能力みたいなものです)

ペルソナを使いやっとのことで病院を脱出した主人公達であったが異変は病院だけでなかった。街全体が不思議な力場に覆われ街から出ることも入ることもできなくなっており、しかも悪魔達があちこちに出現していた。少年達は「ペルソナ」を使いこの異変に立ち向かっていくことになる。

あらすじだけで感じるバリバリのオカルト感。大丈夫私も最初そう思った。

もともとこのゲームは「女神転生」シリーズという様々な神話や天使や悪魔などの要素を盛り込んだゲームシリーズの一つのため、まったくの初心者だと少し垣根が高い。
しかし購入してしまった以上やるしかねえー!!!
買った金額の元は取らねばならぬ。
(ちなみに、私は心霊、ホラー一切ダメな人です。映画お化け屋敷ゲーム一切関わっていません)
早速始めたものの、序盤の病院から泣きそうでした。
当時のリアルに沿った2Dのグラフィックは想像力を掻き立てられて今のフルグラフィックゲームよりも怖い描写とかが多いのです…
特に初代プレイステーションは秀逸のホラー作品がたくさんあったそうです。私も騙されてクロックタワーやって未だにトラウマです。

序盤から怖い怖いといいつつも、少しずつゲームを進めていった私。
そのうち怖さがあるのは本当に序盤のみと判明、あとは順調に進められるかと思いきや…

難易度がめちゃくちゃ高い。
ダンジョンのセーブポイントが入り口にしかない。
長い迷路の先にいるボスを倒して帰ってくる途中で倒れるとボスももちろん復活。
1ターン全滅要素が多い(学校のダンジョンでトイレの花子さんに全滅される…そういえば最近の学校にはいらっしゃるのでしょうか花子さん)
しっかりレベル上げとアイテムを計画的に使わないと初心者は相当投げる難易度。
しかも初代プレイステーションは長時間プレイすると熱暴走を起こしやすく、熱暴走でゲームの途中に停止してしまうこともザラ…
2,3回これを受けて、本体をブックスタンドに立てて熱を逃がす方法でプレイしていました。
そしてまだ中学生=ゲーム時間は決まっているので、それはそれは亀の歩みでした。

実生活で絶望していた中学生が見た「未来の私」

難易度が高い中で、数々の出来事もありつつ、それでも進めようと思った要素。
とにかくキャラクターの個性が強くて生き生きしてて、ストーリーが面白い。
(国有数の御曹司がいたり、帰国子女がいたりギャルがいたりで、この学園の偏差値本当謎なんですけど)一人ひとりに抱えている悩みもあって、その中で今回のような異変に巻き込まれ考え、悩み絶望したり諦めたりしながらも、脱出を目指します。
彼らが平和な頃はどんな学生生活だったのだろう?
そしてゲームをクリアしたら彼らはどうなるんだろう?
相当ハマっていました。

少女への返答

そして作品中でも名シーンに入るであろうシーンへ。
異変から逃げ出し隠れていた少女。
「隠れていれば安全でしょ?」
「なぜ戦うの?」
「なぜ生きてるの?」

これが中二心にズシンと響いた。
見ながら、自分はまさしく現実から目を背けゲームに逃避しているな…と自分を皮肉っている気がしました。
でも主人公は言うのです。

「その答えを探すため」

そうか、まだわからなくてもいいんだ。
これから探してもいいんだ。

そう考えているうちに、私は自身が高校生になったら、ということを考え始めました。
そうか、高校生ってのはアルバイトもできるし中学生より経済的に動けるようになる。自分で志望校も決めることができる。

だとしたら、いまこのボロボロな中学生の自分も。
もう少し頑張って高校生になったら楽しい生活を過ごすことができるではないか。
今は辛くても、もっと先に楽しいことが待っているのではないか。

そう考えることができたのです。ゲームの中で悩み、戦い、自分たちの道を探す彼らに「未来がある」と教えてもらったのです。

遠くに違う景色が見えた

そこから私は動き始めました。
まず志望校を変更。
変更した学校は学風が自由で人数が多い学校で、中学からの希望者も少ない。
高校デビューを目指すことにしました。
偏差値は上がり、相当の勉強が必要となりましたが必死に勉強しました。
先生には厳しいと言われ続けましたが、そんな先生が目を瞠るほど私のが成績は急上昇しました。
私は教えてもらったのです。
ペルソナの彼らのように、自分から変わらなければいけないと。
自分でやらなければいけないことがあると。
相当のギリギリでしたが志望校に合格、自分の力で頑張って進学したという自信もつき、当時のいじめっ子達とは完全に別の高校に行くことができたこともあり高校生活は思い返しても大変楽しい3年間を過ごすことができました。

ありがとう、あなた達がいたから私は

自分の見える狭い世界しか分からず、現状に絶望し続けてていましたが、高校生になっただけでこんなに世界が変わるとは知りませんでした。
未来がある、先があるということの希望も。

それを私に教えてくれたのは間違いなくゲームであり「女神異聞録ペルソナ」です。
この作品に出会わなければ自分がどういう進路を取っていたかもわからないし、大きく心の支えになってくれました。
この場を借りて、コンテンツを生み出してくれた方々へありがとう。
本当に、感謝しています。

ちなみにゲームはどうなったかと言うと

表シナリオ、裏シナリオのトゥルーエンド、バットエンド4種類全部見ました!(自力は絶望的だったので攻略本は買いました)
ラストボスなんてお昼の12時に初めてエンドロールみたの20時でした。
もともとレベル上げが嫌いなタイプなので綱渡りのプレイの連続でした。

今やるとなるとPSPに移植されたものがありますが、初代PSは本当鬼鬼畜ゲームなのでおすすめしません…本当よくやり込んだわ私!




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