「誰からも愛されていませんし、誰も愛していません」◆アメブロからのお引越し記事◆
今日、とても衝撃的なことがありました。
職場で業者さんとの打ち合わせに同席させてもらったときのこと。
大学院でプログラミングを学んでその会社に入ったという、まだ若い(20代)営業の男の人。
ほんと、衝撃でした…
ワイシャツの襟元から広がる、広範囲な黒ずみ。
しわ加工では決してない、服のしわ。
ぼろぼろのカバン。
使っているノートPCのキーボードにこびりついた黒い汚れ。
えっ……
きっったない………
(しばらく思考停止)
******
私だって常にそんなキチンとした見なりでいられるわけじゃないし、適当な格好や身だしなみで外出することだってたくさんあります。
でもね……違うの。
Tシャツの襟が伸びてきちゃったとか、
ちょっと汚れてきちゃったとか、
ニットに毛玉がついてるとか、
髪がちょっとボサっとしてるとか、
そういう「あるよね〜」って共感を呼ぶ横着さやだらしなさ(?)とは全然レベルが違うんだ!!
きたない。
ただ、ただ、きたないの。
そしてさらに衝撃的だったのは、
こちらが1ヶ月ほど前に解決をお願いした課題に対し、明らかにその場で解決方法を考え出したこと(しかも解決しきらず)。
えっ……
考えてない………
(再度しばらく思考停止)
そして、決して上司や私の目を見ない。
「私の斜め後ろに誰かいるのかな?」
って思うくらい、あさってを見つめて話す。
ちょっと怖いくらいでした。
それから商談が終わっても私はショックで、
ちょっとガーンとなってドキドキしていました。
だから、一生懸命に考えたんです。
どうして私はこんなにショックを受けているんだろう。
『スーツ』で『汚い』こと?
(ミスマッチが大きくインパクトがある?)
仕事道具や持ち物への愛着のなさ?
顧客の依頼を全スルーする営業スタイル?
・
・
・
いろいろ考えたけど、
私が強くショックを受けたのは、
この人に、誰もなにも言ってくれないんだな。
そう、想像してしまったからでした。
「人と話すときは相手を見たほうがいい」
小さい頃にそう教えてくれる先生や周囲の大人。
「そんなシャツで仕事に行くのやめなさい!」
そう言ってくれる家族や恋人や友だち。
「そんな格好で取引先に行くんじゃない!」
って止めてくれたり、
「あの案件どうなってる?」
って気にかけてくれる上司や同僚。
言われても話を聞いてないってだけかもしれないけど、そんな人たちがそもそも、いないのかもしれないと。
そして、
仕事もお客さんも、
好きではないんだ。
ただ、忙しいんだ。
シャツをクリーニングに出す暇も、
新しいシャツや鞄を買うヒマもないくらい。
PCについた汚れを拭き取るヒマもないくらい。
それも伝わったから。
なんて悲しい人なんだろう…と、
今日の仕事ぶりに対する腹いせに、私は彼を蔑もうとしました。
だけど、気がついたんです。
私もそんなふうに働いてたこと、
あったなって。
ブラックな会社で働いていたころ。
客も嫌いで、仕事も嫌いで、なのに毎日終電か最悪それを逃して始発まで働いて、一人暮らしなのに洗濯もせず何日か前に脱ぎ捨てた服を床から拾って着て、ノーメイクで、ボロボロになるまで一つの鞄を使い倒して、ただ終わらせるためだけに打ち合わせに行っていました。
あったな、そんなこと。
懐かしいな。
その時の私も、きっと彼と同じ。
「誰からも愛されていませんし、
誰も愛していません」
そう、見る人に感じさせたのかもしれない。
ああ、
ごめんなさい。
あなたは、思いきり私でした。
過去の私のこと、
思い出させてくれてありがとう。
いつか、
弱気そうなあなたをガシガシ引っ張ってくれて、
「きったない!」と笑いとばしてくれる、
パワフルで明るい彼女ができますように。
本当にすごく祈っています。
そして本当に、ありがとう。
私ね、今まで見た目のことってそんなに気にしていないというか、本当にミニマムな気の使い方しかしていなかったんです。
着れればいい。
ダサくなければいい。
汚くなければいい。
場違いじゃなければいい。
適当でいい。
こんなもんでいい。
私の身支度なんて、そんな感じでした。
だけど今日のことで、
私を見た人に『なんか、いいな』って思ってもらえるといいな。
最低限なだけじゃなくて、なんていうか、ちょっとでも愛を感じられるような、そういう格好をしてみたいな。
って、不思議とそう思えました。
そういえば私、昔からキレイでオシャレな友だちに会うのって好きでした。
「今日はなに着てくるのかな?」ってワクワクして、素敵な格好をしているのを見ると元気がでたから。
だけど私自身はそんなふうに、
『見ただけで、良い影響があるような人』になれるなんて思っていなかったんです。
私なりに、やってみよう。
こんなこと思えたの、あなたのおかげだよ。
ありがとう。
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