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有名小学校に入学するための入試対策②

2.入試対策とその準備

 さて、今回は入試問題の対策とその準備について触れていきます。まず、入試問題を一見して、その量の多さに驚かれた方も少なくはないでしょう。確かにやらせることが多くて、幼児にとっては大変かもしれません。しかも、繰り返し練習することが必要になってきますので、時間はいくらあっても足りないように思えます。しかし、前記事【学校側の選考ポイント】の項でもお伝えしたように、あらゆる入試問題の着眼点が「話をきちんと最後まで聞け、理解しようとする努力があるか。ものをしっかり見て特徴を捉えることができるか。そして、すぐ行動に移すことができるか」ということに集束するとを考えれば、ある程度の方向性をもって進めることができるようになってきます。また、ほとんどの問題が生活の範囲以内での事柄から出題されている点から考えて、普段の生活の中でも意識して準備を進めることができます。保護者が問題の内容や解答の出し方を把握して、いたる場面で練習させていくことができるのです。確かに、答案作成にある程度のテクニックも必要とされます。そのためには市販の問題集を選んだり、受験指導の教室に入会するのが早道ですが、これだけでも十分ということは決してありません。受験勉強以外の時間を有効に使って、相乗効果を上げていくようにしていかなければならないでしょう。

 「小学受験準備は人間教育から」と言われています。
①一生懸命に遊べる子ども。
②自分のことは自分でできる・やろうとする子ども。
③様々な経験(実体験)をしている子ども。

 この3点が小学受験の大前提となります。休日の関わり方、家庭でのしつけなど、これまで以上に生活環境を充実させていくことが最も大切といえます。こうした準備を進めていくことは、受験期間だけに限らず、子どもの将来にとっても大変有意義なものとなるに違いありません。広い視野で、小学受験というものをとらえていきましょう。

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○より実戦に近い形で

 では、実際の入試対策を市販の問題集などを使って、親子で進めていくという前提で具体的な注意点について触れてみます。基本的な注意点は以下の3点です。

①制限時間を厳守する
それぞれの問題には、それに適した制限時間があります。この制限時間を守り、だらだらさせないことが大切です。

②早めに終わっても静かに待たせる
制限時間までは静かに待たせましょう。家庭で問題集を進める場合、終わったらすぐ次へと気持ちが移りがちですが、待たせること、見直すことも忘れないでください。

③できなくても気にしない、させない
できた時は大いに誉めるということは大切です。やる気を奮起することにもつながりますが、できなかった時は、気にしないこと、させないことが大切です。

 実戦的な練習はより実戦的に、やはりけじめをつけて進めた方が良い効果が得られることは確かです。常に実戦に近い形でということを念頭に進めてください。小学校のペーパー問題は、個別あるいはグループで口頭試問の形で実施されるケースもあります。そういった学校を受験する場合は、それなりの対策もおこなっておかなければなりません。

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○制作・実技対策は遊びの中で

 筆記や口頭でおこなわれる試験と同様、ほとんどの小学校で実施される、巧緻性をみるための指示制作、そして、音感や生活力、運動機能をみるための実技検査。これらは、保育要領に取り入れられているものから大きく逸脱したものではありません。したがって、入試のために特別な準備をしなければならないというようなことはありませんが、志望校で過去に課せられた程度のものは、最低でもこなせるようにしておかなければなりません。遊びの中に取り入れて、機会あるごとに練習しておきましょう。

 実技考査の眼目は、巧緻性や指示の理解力にあるのですが、もう一点忘れてはならないものとして、「行動観察」がなされることです。積極性や協調性など、学校が求める児童の資質はもちろん、初めから終わりまで、基本的なしつけや社会性、そして集中力などがつぶさに観察されるといってよいでしょう。これらは一朝一夕に身につくものではありません。毎日の生活の中で地道に身につけていく他はありません。

みんな

○親の準備

 小学入試は親の入試でもあります。親の資質や考え方は、幼児にも強く反映されるため、学校側は保護者に対しても注意深い目を注ぐわけです。保護者に関する調査としては、多くが入学願書と面接に限られますが、中には控え室での振る舞いや、親子活動の様子など、受験生と同様の行動観察がなされる学校もあるようです。

 さて、親の行動観察の最たる例が保護者面接でしょう。実施されないのがまれな程で、ほとんどの小学校でおこなわれます。また、アンケートやレポートの提出を求める学校もあり、入学願書とともに面接資料として利用するケースも多いようです。やはり周到な準備は欠かせません。

 面接での眼目は次の点です。
①学校に対する理解はあるか。
②学校側の望む児童像と家庭の教育方針がどこまで一致しているか、またそのような子どもを育てることができる資質を持ち合わせているか。
③入学後、学校の教育活動に協力してくれるか。
④立振舞いや人柄はどうか。
⑤家庭環境と経済基盤。


 これらのことを確かめるために、様々な形や内容で実施します。両親ともの面接が主流ですから、お父様も十分な対策をしておかなくてはなりません。両親で面接に臨む際は、両者の答えがちぐはぐにならないよう、辻褄を合わせておくことも大切です。どの学校も、面接の質問内容は例年さほど変化は無いようですから、よく話し合って意見をまとめておきましょう。

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