山手線、歩いてまわる、走って回る➁
代々木を後にし、原宿へと向かう。代々木でやっていたインチキビアガーデンに後ろ髪をひかれながら。
代々木から原宿へ向かう途中、明治通りにでるまでの道は暗い。昼間はビジネスマンや予備校生でにぎわうこの街も、夜のこの時間ともなると、人影はまばらで、すれ違うのは帰路を急ぐ人ばかりだ。
人の流れに反して北へ進むぼくは、社会からあぶれてしまったかのような、社会からはみ出してしまったかのような、少しだけ寂しい気持ちになった。だからどうだというのか。
話しかける相手もいない。ヘッドライトとテールライトが交互に繰り返す明治通りを黙って歩け。原宿駅に近づくにつれ人は増える。駅によって時間の流れが違う
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