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ぼくの学校をショウカイします。


 ぼくの名前は、海。
君たちとおんなじ小学生だ。
今日は、ぼくの大好きな学校を
みんなにショウカイしようと思う。


ぼくの学校は、ディズニーランドくらい、でかい。
山もあるし、川もある。里もあるし、森や湖もある。

学校の中には、スーパーやコンビニ、病院や警察、消防署、
先生や学校で働く人の家もある。 
いくつもの小学校が合体してできた学校には、
となり町やそのとなり町からもたくさんの子どもが通っているんだ。

遠くから通うのは大変だろうって?
それはだいじょうぶ。
お迎えバスがあるからね。

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 学校には、国語や算数など、10の教科エリアがある。
そこに行くには、路面電車が便利だよ。
こいつにさっと飛び乗れば、目的地まであっという間さ。 

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 学校に着いて、一番初めにどこに行くかって? 
そりゃあ、給食が食べられるレストランさ。
朝ごはんを食べてこなかった子、遠くから通っている子は、
まずここでひと休みしてから授業を受けに行くんだよ。

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 ここには、
みんなで育てた野菜やくだものを使った料理がならぶ。
ぼくたちは、そこから好きなものをトレイに乗せて食べるんだ。
ただし、残すのはぜったい禁止だよ。

 一日中開いているから、
夜、家族の帰りがおそくて一人で夜ごはんを食べなきゃいけない子も、
ここで先生や友だちといっしょに話しながら食べられるんだ。
 低学年も高学年も、先生も、働いている人たちも、
みんな、みんないっしょの時間に、
おしゃべりしながら食べるごはんはおいしい。
学年のちがう友だちもいっぱい増えていくよ。

カフェテリア給食


さて、じゃあ学校の中を案内するね。

 まずはここから。
ぼくが一番好きな場所だ。


じゃーん! それはここ!
約200種類以上の魚たちがいる巨大な水族館。

水族館1

 
一番でかい水槽には、
イソギンチャクやサンゴ、クマノミなどが住んでいる。
その上を、サメやエイ、ウミガメ、色とりどりの魚が
ゆうゆうと泳いでいるんだ。

 で、なんでここが一番好きなのかというと、

それは、

この大水槽の上にどーんと乗っかっている
水族館プールがあるから!

 プールの底は、とうめいの強化ガラス。
だから足の下には、海の景色が広がっているというわけさ。
それはそれはすばらしい景色だよ。
きれいなさんごしょうをながめながら泳ぐのは、本当に最高の気分だ。

 プールや水泳がにがてだった子も、今ではみんな大好きになった。
ぼくなんか、イルカやカメに追いつこうとして
速く泳げるようになったんだから。
 高学年になれば、もぐる練習もするよ。
テストに合格したら、本物の水槽に入ってイルカと泳ぐこともできる。
今からその日が楽しみだなぁ。

こんな学校プール

 
 水族館では、理科や生活の授業も行われているよ。
水族館クラブに入れば、好きな水族の観察や飼育、研究もできる。
クラゲ好きの友だちがさっそく入会したんだって。

森の教室

 森に包まれたこの理科エリアには、湖や川のそばにキャンプ場もある。
せんもん家の先生と昆虫や野鳥、動物のことが学べるよ。

 カブトムシやクワガタを採集して調べたり、
鳴き声から野鳥の種類がわかるようになる授業もあるんだ。
 キャンプ場の山小屋では宿泊することもできる。
夜は、大きな天体望遠鏡で、星の観察をすることもあるよ。
 ほかにも、電気や化学など、いろんな実験ができる建物も並んでいる。

星空


社会エリアは、まるで遊園地みたいにおもしろい。
ぼくたちの住む社会がぎゅっと小さくなってジオラマで再現されている。
見るだけで社会がどんなしくみになっているのかわかるんだ。
そこで働く人が社会でどんなふうに役に立っているか知ることができる。
いろんな仕事をぎじたいけんすることもできるし、
どうすれば、しょうらいその仕事につけるかも教えてくれるんだ。


コンピュータ


 最新のゲームやパソコンができる部屋もある。
すごい人気だ。
ゲームで遊ぶだけじゃないよ。
プログラミングを勉強して自分でゲームを作ることもできる。
高学年になれば、かんたんなロボットを作れるようになるんだって!

 パイロットになりたい子は、
本物そっくりの飛行機がそうじゅうできるし、
電車やスポーツカー、バイクなどの運転では、
周囲の景色がその速さで動くから、迫力満点の体けんができるぞ。

地球儀

 

 地理の部屋は、地球ぎみたいに丸い。
世界の国々が地球ぎと同じ位置にあって、
国にさわると、首都や人口など、その国のじょうほうも教えてくれる。
 
 歴史もわかる。
日本が江戸時代だったとき、世界は何時代で、
どんな問題や事件が起こっていたか、きょうみがあるよね。
 ここでは国によるちがいや、国と国とのつながり、
宗教、戦争が起こるしくみなども教えてくれるよ。
 

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 さて、次は国語の教室。
図書館みたいにずらりと授業で使う本が並んでいるんだ。
本にふれると、先生のかいせつが始まる。
まるで、テレビをみるみたいに授業が受けられる。
覚える漢字や意味など、
大事なことはぜんぶノートに書けるスピードだから、
あわてなくてもだいじょうぶさ。
1回でわからないときは、スイッチをおすと、
何度でも、わからないところまでさかのぼって復習できる。
このシステムは全教科にあるから、落ちこぼれはもう、過去の話だね。

国語2


 部屋のとなりには、外国語のエリアがある。
英語や外国語を話せるように訓練をするところだ。
 部屋には、いろんな外国の子どもが数人遊んでいて、
いっしょに遊んだり、話すことができるんだ。

 でも、ぼくたちは外国語が話せない。
その子が何を言ってるのか聞き取れなかったとき、
ぼくたちは、すごくすごく、かなしい。くやしい思いをする。

 だからぼくたちは、あの子ともっと話したい、と強く思う。
そして外国語を勉強しはじめる。
 
「どうして外国語を勉強しなくちゃならないの?」
と聞く子どもは、ここにはいない。
だって、その質問をする前に、
ぼくたちは、その答えを知っているから。

 こんな学校って、ほんとすばらしいと思うんだ。


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さあて、にがてな算数エリアに来たぞ! 

ここには、計算や問題が書かれた部屋がいくつもある。
問題に正解すると、次の部屋に進める。
ポイントもたまっていく。
ポイントで公式をゲットしたり、計算機やそろばんをゲットしながら、
算数というゲームをこうりゃくするんだ。

わからないときは、
復習システムで勉強しながら質問にちょうせんできるから、
あせらなくてマイペースでだいじょうだよ。
ただし1年生が同じ部屋に来たときは、さすがにあせる。


生活科

 生活科エリアは、
かやぶき屋根の集落がならぶ、
おばあちゃんのいなかみたいなところ。
農家の人たちに教わりながら、
学校で食べるお米や野菜、くだものを田畑で育てたり、
おいしいはちみつがとれる、みつばちもかっているんだ。

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 となりの家庭科エリアでは、
みんなが着る服を縫ったり、かんたんな料理をつくったり、
そうじやせんたくなど、生活に必要なことをたいけん・学習できる。
ぼくたちのお母さんやお父さんたちも、ときどきお手伝いに来るよ。
 
 木工所では、机やいす、本だななどのかんたんな家具や
給食で食べる器をつくる。
器や木に絵を描いたりすることもあるから、
図画工作エリアも近くにあるんだ。
森には木が豊富にあるけど、使ったら植える、という仕事もするよ。


運動場


 おっと忘れてた。
体育エリアでは、サッカーや野球、テニス、バスケット、ダンスなど、
自分が好きなスポーツを選んで練習できるよ。
運動がにがてな子、できない子には、
きそ体力がつくとくべつなたいそうも教えてくれる。
みんなむりせず、少しずつ運動が好きになれるし、
好きな運動が上達するしくみが学校にあるから、
だれでも楽しんで参加できるんだ。

 運動後は、シャワーやお風呂で汗を流し、着替えをする。
みんな、着替えはロッカーに多めに準備しているよ。 
お風呂は温泉だから、からだがほこほこする。
あれ、そこでずっと入ってる子はだあれだ?

 

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 帰るまでの自由時間は、図書館ですごす子が多い。
友だちといっしょに宿題したり、復習したり。
わからないことは、図書館にいる先生に聞いたり、
本やインターネットで調べる。
宿題を忘れる子なんて、ここでは見たことがないよ。

 図書館のとなりには、ぼくの大好きな道徳エリアがある。
ここには、
ボランティアのおじいちゃんやおばあちゃんが
いつもたくさん来ている。
ぼくたちが聞くと、
戦争のたいけんだんや、いじめられてかなしかったこと、
大切な家族の話をしてくれる。
折り紙やこままわしなど、
おばあちゃんたちがこどものころにはやった遊びも教えてくれる。
おばあちゃんやおじいちゃんといっしょにいると、
なんだか安心する。
いじめはしちゃいけないな、マナーは守ったほうがいいみたい
小さい子やお年よりには、やさしくしたい。
ここにくると、そう思えるんだ。

 まわりは、ぼくみたいなひとりっ子が多い。
さびしいときはここにきて、話を聞いてもらう子もたくさんいる。
保健室もあって、
しんどいときはお薬もくれるし、眠ることもできるんだ。

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 下校時間が近づくと、みんな電車に乗る。
周りの景色をながめながら電車をおりたら、
家の近くまでバスが連れて行ってくれる。
バス停にはお母さんが待っている。

「おかえり。楽しかった?」
「うん、すごーく楽しかった」
「よかったね。じゃあ帰ろっか」
「うん」

 お母さんと手をつないで家に帰ると、
一番、大切な宿題がはじまる。
これだけは、ぜったいに、ぜったいに
学校ではできない宿題なんだ。

それはね、”かんしゃをつたえること”

「お父さん、お母さん、今日も一日ありがとう。
 明日もよろしくおねがいします」

こんなふうに
一日の終わりに、大切な家族に
かんしゃをつたえるんだ。

たったこれだけのことだけど、
ぼくにとっては、とてもたいせつなこと。

ぜんぶ、学校が教えてくれた。

しあわせになる方法を教えてくれるまほうの場所。
それがぼくたちの学校なんだ。

どう?

こんな学校あったらいいな、と思わない?


最高


#こんな学校あったらいいな





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