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ミュンヘンには住むな!!💶🕊

過激なタイトルですね。ドイツのミュンヘンという街で過ごして半年以上が経ち、なんとなく勝手がわかってきたので、私のミュンヘン、そしてドイツに対する所見を書きたいと思います。
と言っても、全て一つに書くのはしんどいので、今回はお金の話に絞って書きます。


はじめに

私はミュンヘンで大学院生をしている日本人です。
今日は、ミュンヘンで住むことがどれだけお金のかかることか、ご紹介します。

まず、前情報として、ミュンヘンはドイツで最もリッチで、そして最も物価の高い都市です。加えてミュンヘンの位置するバイエルン州(サッカーチームのおかげで名前を知っている人、非常に多いでしょう)も、もれなく最もリッチな州です。背景やそれに伴う他の州との違いについては、別の機会で触れるかもしれないし、触れないかも。
というわけで、ミュンヘンで暮らすにはすごくお金がかかります。しかも、歴史的な円安(169.69円/ユーロ, 2024年5月現在)の影響で、もう我々Japanese Yen所有者には成す術がありません。

Source: Regionalatlas Deutschland

私の財源

非EU圏の学生がドイツの大学に来て学ぼうとする場合、基本的にResidence Permit(滞在許可、以降RP。ビザと一緒だと思ってください)が必要になります。そのRPを取得するのに必要な項目がいくつかあるのですが、その一つが、閉鎖口座の開設です。閉鎖口座とは、ドイツ政府が決める、ドイツで生活するにあたり月毎に必要なお金(934ユーロ。2024年現在)を12ヶ月分予め預ける預け先であり、普通の口座と違い、月934ユーロまでしか引き落とせないため、この人は12ヶ月間はドイツで困窮せずに生活できますよ、という経済力を示す手段となります。したがって、ご自身で奨学金を獲得したりしている人は、その証明書を見せれば良いので、この口座は不要になります。
私は基本的にこの閉鎖口座の934ユーロを毎月の財源としてミュンヘンでの全ての支出を賄っています。

お待ちかね!支出内訳

固定費

  • 家賃:650

  • 義務保険:125(これもRP取得に必須)

  • 交通費:29

  • Radio Tax:18(謎の税金)

  • 学費:14(厳密には学費は無料。1学期毎に85ユーロのStudent Union feeが発生。1年に2セメあるので、2倍して12で割りました)

  • 任意保険:12

  • SIM:9

合計:857ユーロ

ご覧の通り、月934ユーロのうち、857ユーロが固定費として持っていかれてしまいます。残額はなんと77ユーロ…。
家賃は、寮に入れれば300-500ユーロ程度に落ち着きますが、ドイツ全体、特にミュンヘンは慢性的な住宅不足を抱えており、寮も例外ではなく、滞在期間の短い交換留学生に優先的に斡旋されるため、私のような正規生が住めることはかなり稀なのです。普通のシェアフラットとしても、650ユーロは決して高い方ではないんです。

その他の支出

幸いにも食費はかなり安めです。賢くお買い物すれば、日本よりも安く済みます。もちろん日本のものは高いですが、裏を返せばヨーロッパのもの、パスタやパン、チーズ等乳製品は日本より高品質でリーズナブルに手に入るので、料理好きの人には良い環境と言えるかもしれません。私はこちらに来て料理をより好きになりました。限られた設備や食材を元手に工夫しなければならないので、必然的に調べる時間が増え、料理に割く労力が増えました。
あとは、消耗品(洗剤、シャンプー等)とか、友人との交際費、旅費ですかね。
食費が安く済むとは言ったものの、月70ユーロ程度で暮らすのは、なかなか気合が要ります。そんな中での交際費なんて、あったものじゃない。日本のクレジットカードを切ったり、親から送金をしてもらうとしても、今の超円安の状況を考えると、あまりにも渋い。
せっかくヨーロッパの中心であるドイツにいるので、色々なところへ旅行へ繰り出したいところですが…。

最後に

若いうちはお金はないが時間はある、歳を取るとお金はあるが時間がない、とは良く言ったものです。若い方に関しては、私が確信を持って断言できます。
確かに苦しいのは事実ですが、こんなブログに現を抜かし、勉学にも専念し、友人ともたまに羽を休められる環境に恵まれています。ただ、私が生活できているということが、他の日本人の生活を保証するということではありません。普通に厳しいので、普通にリタイアする可能性も全然あると思います。それくらい、私は人生で一番経済的に追い詰められながら生活しています。そして、経済的な圧迫は、精神にも少なからず影響を及ぼします。よく計画を練って(大幅な為替変動も考慮して)臨むことを強く勧めます。
私には、幸いにも、家族はもちろん、たまにしんどいときに話を聞いてくれる日本の友人や、こちらで出会った国際色豊かな素敵な友人など、支えてくれる人たちがいました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。これも人生の1フェーズ、近い将来、こんなこともあったなあと笑って振り返られる気がするので、あまり高望みせずに謙虚に日々暮らしていきます。
ミュンヘンには住むな!!というのは、甘く見るなよ!という警鐘でした。もちろん良いところもたくさんあるので、また機会があれば紹介しようと思います。
お粗末な文章でしたが、最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。また気まぐれで書くかも…。

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