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転校、パンデミック、怒涛の2年目シーズン

シーズン終了から二週間後、日本に一時帰国して来年の留学のためにアルバイトとトレーニングの繰り返す日々が始まりました。 

日本にいる間も「早くメキシコに帰ってトレーニングに専念したい」という思いから休日返上でほぼ毎日アルバイトのシフトを入れていました。帰国してから三ヶ月ほど経った頃には、次の年のメキシコでの生活費が貯まっていました。お世話になった方々や友人達に出国前に挨拶をして、2月の上旬にメキシコへ再び旅立ちました。

2019年に行った時と同様の行き方(東京→サンディエゴから徒歩でメキシコ入国)で国境を渡り、無事メキシコに入国。当時はコロナウイルスがメキシコで大流行する前だったので、国境も閉鎖しておらず、すんなりと入ることができました。

ティファナから飛行機で家のあるチワワに着いた時、不思議と海外にいるのに海外にいる感覚がない状態で、自分にとってホームのように感じたのを覚えています。東京のように目まぐるしく建物などの”風景”が変わっていくのに対し、メキシコは三ヶ月離れていても何一つ変わっていませんでした。

昨日会ったかのようにルームメイトや友達に再開をし、いつもの生活リズムで練習に行き、休日には友達と出かける。緩やかに時間が流れるメキシコでの生活が再び軌道に乗り始めました。チワワに着いてから二週間が経った時、リーグ編成とシーズンスケジュールが発表されました。しかしディビジョン1のスケジュールに僕のいたチワワ州立自治大学の名前が乗っていませんでした。翌日連盟からの発表によると、チワワ州立自治大学のスポーツへの予算減少によってディビジョン2への降格することを申し出たのです。多くの選手はこの発表に驚き、他大学へ転校を決めていました。

多くの選手がチワワから去っていく中、僕は悩んでいました。
というのもメキシコでアメフトをプレーする目的は”高いレベルでプレーしたい”からでディビジョン2ではレベルが下がってしまうからです。しかしチワワで出会った人々と離れるのは寂しい&ホームと感じる場所に居続けたい。どちらを選べばいいのか悩み何日か寝れずに考えました。

何日も悩み続けた結果、大学時代に挑戦せずに後悔した自分を思い出し、転校を決めました。転校を決めてから次のチームが決まるまで多くの時間はかかりませんでした。

いろいろな人のあたたかさを感じながら過ごしたチワワでの生活でした

前年度に先発QBとして試合に出場していたので、リーグ編成の発表の日から複数のチームのコーチから「うちに来ないか」というようなメールが届いていました。

色々なコーチと話をした結果、メキシコ国立自治大学(通称:UNAM)のアカトラン校に転校することに決めました。(UNAMは大学の教育レベルは同じでもキャンパスが違うだけで違うチームを持っているチームだそうです)転校を決めた大きな要因は、2部リーグからの昇格ながら積極的に有名選手のリクルートを行うほど大学としてもアメリカンフットボールチームの援助を行なっている事と、僕にメールを送ってきたコーチがQBのコーチでプロチームのヘッドコーチを兼任し、以前に日本人の選手(別のポジション)を教えた事がある事でした。

しかし、同じポジションにはメキシコ代表になったことのある選手が僕と同じタイミングで移籍していました。彼に負けまいとモチベーション高く練習していたのですが、合流してから一ヶ月ほどでコロナウイルス感染拡大により練習が中止、そしてリーグ戦も無くなってしまいました。


リーグ戦がなくなったこと、クラスがオンラインになったことから八月に日本へ帰国。パンデミックという誰も予想できなかった自体であるものの、何も達成することができなかった心残りを来年にぶつける為、筋トレと留学資金の為のアルバイトの繰り返す日々が続くのでした。


その生活を半年ほど続け、翌年2021年3月にメキシコへ再渡墨。トレーニングや食事を全て変え、最後のシーズンを最高の形で迎えようとしているのでした、、。

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