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新卒採用における人事の考え方 その②

前回に引き続きつらつら書きます。

面接

面接官の4つの役割

面接官には4つの役割があり、一人もしくは複数人がその役割を担っています。

フォロワー
学生に寄り添いながら、不安や疑問を一つひとつ解決していく役割です。
採用プロセスの始まりから終わりまで一貫して寄り添います。
一般的に窓口となる人事担当、現場マネージャー、現場メンバーが担います。
学生がインパクターやクローザーに「会いたい」と思うように話をしたり、本音を聞き出しつつ、それを他の面接官と共有し、それぞれに合った選考フローを組み立てます。

モチベーター
入社意欲を高め、志望動機をつくる役割で、基本的に最初の面接を行う人です。
人事担当や現場マネージャーが担います。
モチベーターは、自身が入社した経緯や自社の魅力を伝え、学生がどのような将来像を描いているのか確認し、この会社で実現したいと思えるよう、思考の整理や就活軸の優先順位を確かめていきます。
対応のタイミングやスピード感などに気を配り、意図的に縁を演出することもあります(同じ大学出身、同じ活動をしていた社員を紹介するなど)。

インパクター
インパクト(=気づき)を与え、自社を印象づけたり思考の転換を促す役割です。
インパクトとは、学生がまだ知らない自社に関する新たな視点や、学生自身の固定観念に切り込んで気づきを与え、「この人と一緒に働きたい」や「こういう人になりたい」と思わせるような強い動機づけを行います。
そのため、インパクターは社内で最も活躍している人や優秀な人が効果的で、現場のトッププレーヤーやトップエンジニア、部長・役員クラスが担います。
動機づけだけでなく、自社で働く覚悟も問い、クローザー(最終面接者)へとつなげます。

クローザー
学生に入社を決断させる役割です。
社長や役員が担います。
どんな優秀な学生であっても、迷っている状態で入社してもその優秀さを存分に発揮できません。
入社後の活躍のために重要なのは、覚悟や意志を持って「決断」しているかです。その決断を促し、内定承諾、入社へと導きます。

これらの役割は、学生のタイプや選考フローに応じて誰が担うかを決めています。

合意

最終何で決めるのか

 GCでは「今選考を受けている企業全てから内定が出たら、何で決める?」と聞きます。これは今もしかしたら内定を取るために必死でその先の事を考えられていない可能性がある学生に考えてもらうための質問です。内定は力があります。実際もらうと嬉しさと共に、地に足のつかない何とも言えない感覚が襲ってくるのです。
 それを考えてもらうと、もし今、内定が有って就職活動を続けているんだとしたら理由は何か?「より自分に合う会社があるのでは」「条件がいい会社があるのでは」「チャンスをつかみ損ねているのでは」と学生の不安が見えてきます。

 実際、働けるのは(複業の可能性もありますが)1社です。その時に最終何で決めるのかを確認していくとその人の価値観が見えてきます。学生は知らず知らずのうちに嘘をつきます(語弊があったらすみません)。
 個人的にはそれは変化している事であると思うのですが、選考中に話している事と違和感がないか、自分の意志で決められていそうかを確認します。

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就活軸の入れ替え

 就活軸は何個か皆さん持っていると思います。それは並列に感じているかもしれないけど、実は優先順位がついている事がほどんどです。人事はそれを見極めます。
 学生が他社に良い印象を持っていたとします。それはどの就活軸の優先順位に変化があったからそっちに気持ちを持っていかれてるんだなという判断をします。もちろんそれが学生本人が感じる変化であればいいのですが、人事は就活のプロです。あらゆる手を使って就活生の優先順位を変えようとしてきます(欲しい学生であればある程)。
 僕から見て大変そうな学生さんは、沢山の人に優先順位を変更されてしまった結果、自分が何を大事に就活していたのか分からなくなってしまうという状態です。
 そうなってしまった時は一度落ち着きましょう。そもそもの自分と今の自分を比べた時に、望んだ変化なのかどうなのかを少し時間をおけば見えて来るはずです。

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他社の選考状況を聞く

 一般的に、採用活動は接点が多ければ多いほど志望度が上がりやすく、取る接点が後の方が有利だと言われています。内定が出てしまえば、内定が出た瞬間が魅力を感じるピークで以降それ以上になることはなく、下がっていくとも言われています。
 そう考えた時に他社さんの選考状況って大事!!他社さんの印象が上がった時に自社の話ができなくなってしまうぐらい志望度が下がってしまう事は避けたいのです。なので出来れば、選考の足並みそろえつつ、効果的なタイミングを探る意味でココは素直に聞いています。
(ウザがれる事はそこまでないと思ってるけど、思ってる学生さんいたら申し訳ございません!!) 

最後に

 人事側としても学生・企業お互いに納得感が高い状態で入社してほしいと思っています。そこを発掘するために使ってほしいと思いますし、学生側もそれを理解していきながら自己理解を進めていってほしいと思います。

Twitterもやってます。


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