会話の温度は言葉を伝える人と受け取る人とで作られる

仕事で、いつも全身で感謝を伝えてくださるお客様がいます。

「わぁ！みつこさんがお掃除してくれたからテンションが上がる！」
「なんでこんなにきれいになるんだろうねぇ」
「もういつも100点満点！」

無反応な方や「オッケーです」と、淡々とした反応の方もいらっしゃる中で（忙しいから依頼しているわけなので本来はそれでいいのです）、私のテンションを上げていただける貴重な方です。

私は私にできることしかやっていませんし、その方だけに特別な何かをしているわけではありません。

清潔に保てる簡単なお掃除方法もお伝えしているので、その方だって私がやったのと同じように仕上げることができるはずです。

それでも、いつも喜んでくださいます。

その方は、人に感謝を伝えるときには、私に対してだけでなく、誰に対してもこのように表現されているんだろうと思います。

「心からうれしい」「感謝してるよ」ということが、言葉だけじゃなくて全身から伝わってきます。

めちゃくちゃ素敵です。

真似しようと思っても、一朝一夕に身に付けることはできません。

一方で、その表現を受け止める側が冷ややかな態度では、温かい時間は長続きしません。

「仕事なんだから当然のことをしたまでです」というような態度でその言葉を受け取ってしまえば、場の空気は一気に冷えてしまいます。

照れ隠しであっても「そんなことないです」「仕事なんで」なんて言ってスンとしていたら、

感謝を伝えた側の人は「テンションを上げすぎてしまって恥ずかしい」「感謝を伝えたけど冷たく返されちゃった」と感じるのではないでしょうか。

恥ずかしく感じるかもしれませんが、いただける感謝の言葉は全部ありがたーく嬉しそうに受け取るのがいいと思います。そんなチャンスはなかなかありませんよ。

温かい時間は、言葉を伝える側と受け取る側の双方の温度があって成立するものだと思います。

言葉を受け取ることでその時間を作るメンバーになれることは、とても嬉しく誇れることです。