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銭湯映画の検討稿(前説)

「未来サウナ(仮題)」について
 数年前に、旧知のプロデューサーから「サウナをモチーフに短編のシナリオを一本書いてみて」と頼まれ、大急ぎでまとめた脚本です。
何かの形になって世に出ることは、残念ながらありませんでした。
 
内容は「政治家の汚職のもみ消し工作を命じられた若手秘書が、たまたま立ち寄った銭湯のサウナで体験する不思議な出来事」――というもの。
登場人物も少なく、限られた舞台で物語が展開する、一種のシチュエーションコメディになるかと思います。江戸川乱歩の名付けた『奇妙な味』ジャンルに近いかもしれません。
あまり書いたことのない作風ということもあり、何てことのない掌編ながら今でも強く心に残っている脚本です。
ていうか、そもそも「サウナをモチーフに!」というお題がユニークというか唐突というか、とにかくめちゃめちゃ印象的で、それもあって今でも心に残る執筆体験になりました。
なぜかキライになれない作品ということもあり、例えば短編小説などに仕立て直してみようかしらん?……などと思ったりもします。
 
私という物書きの「引き出しのひとつ」として、アップしてみることにしました。
「ふ~ん、こういうのも書くのね」という感じの寛大なお心でご一読くださいまし。

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