普通の私は見えないの。| #二億斉藤 #毎週ショートショートnote
「次の方どうぞ」
「斉藤はいね、16歳。イセ地区から来ました。まだ斉藤は始めたばかりですが、学校でも才能があるということで、専攻クラスに配属されています。」
「たしかに、16から17くらいは、斉藤の才能が開花し始めるころだからね。しかもイセ地区とは…、今あっちはどうなっているんだい。」
「エンヴイ獣の動きは活発ですが、それでもイセ地区は、斉藤の数が多いので。私も補佐として斉藤をしておりました。」
「それでは、即戦力としていけそうだな…。よし、二億斉藤に君を招き入れよう。」
310310年、2017年から始まったSNSブームをきっかけに増大した人の嫉妬は、エンヴイ獣を生み出した。
特に目立つもの、美しいもの、可愛らしいものからどんどん破壊され、一般的なものしか残る事を許されなくなったこの世界で、奴等を退治できるのは、没個性の二億斉藤だけだった。
「斉藤はいね出動します!」
はいねは、大量生産された制服と昨日買った量販店のトートバッグを肩にかけて、エンヴイ獣に向かって走っていった。
【あとがき】
たらはにかさんの企画に参加させていただいてます!
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