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オランダで財布を落としても見つかる

オランダ在住3年の三橋は、過去2回もオランダで財布を落としたことがある。2回は多いだろって自分でも思うが、実は2回とも財布は無事親切な人に拾われ、手元に戻ってきた。「日本は安全だから財布が手元に戻ってくる。海外は絶対戻ってこない」ということを知っていたから、戻ってくるわけがないと思っていたが、戻ってきた。ではどうやって戻ってきたのかについて話したい。

1. 親切な人が拾って会社に電話をかけてきてくれた

1回目財布を落としたとき、私は会社にいた。ダイレクターから「君、財布落としたよね?」と聞かれ、探したところ確かに財布がなかった。ジャケットのポケットに入れて、チャリを漕いでいる最中に落としたのだが、それにすら気付いていなかった。

拾ってくれた男性は、財布の中身を見て、私の名前をLinkedInで探して、会社名を確認して検索して電話をかけてきてくれたのだ。どんだけ親切なんだ。彼は会社に行く途中に私の財布を拾ったということで、彼の会社まで取りに行った。とても爽やかなイケメンだったので電話番号を交換しなかったことが悔やまれる。

2. 市役所に届けられていた

1番の「親切な人が電話をくれた」のは相当ラッキーであったが、私の2回目同様、通常は最寄りの市役所に届けられるようだ。これは私は知らなくて、警察に電話をしたら教えてもらえた。オランダは何でもインターネットが活用されているため、落とし物もインターネットで閲覧することができるのだ。大変便利で驚いた。

3. 市役所に落とし物が届けられているか確認する方法

「市の名前+lost & found」というキーワードで探せる。今回は例としてアムステルダムを見てみよう。

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「iLost」というのが落とし物サイトなのでこれを選択。

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このように、落とし物が写真に取られ、いつどこで拾われたかが一覧として掲載されている。なんて素晴らしいんだ。ここで私はすぐに自分の財布を見つけることができた。自分の落とし物を見つけたらクリックする。

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財布の場合、ありがたいことに、名字が書かれているので、自分のものだとすぐにわかる。確信したら「This item is mine!」をクリック。

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そして、あとは財布の中に何が入っていたかなどを具体的に書く。身分を証明できるものを添付したほうがいい。名前やメールアドレスなどを入力したら「Submit my claim」を押して完了。

4. 登録から数時間で本人確認が完了し引き取りに行ける

詳細を書けば書くほど確認は早くなる(と思う)。本人確認完了のお知らせが市役所からメールで届いたら、その流れで市役所にアポを取る。現在はコロナの影響があり、アポがないと市役所に入れないため、必ずアポを取ろう。ただ、時間の制限などはなく、「今日」を選択すれば「9:00-20:00」という時間帯を選べた。

5. 中身に特に問題がなければ引き取りは簡単

市役所に出向き、「落とし物を取りに来た」といって、アポのメール画面を見せるだけ。しばらくすると呼ばれるので、自分のIDやパスポートを提示し、問題がなければ引き渡し。中身をチェックして完了だ。

私の場合、同棲している彼氏との共通銀行口座のカードが彼氏名義で、それが財布に入っていたので多少疑われた。だが、彼氏からの手紙(この人は僕の彼女で財布を落としました。連絡は僕までお願いします。)というのを持っていたのと、彼氏の生年月日を言えたので、時間はかかったが引き渡してもらえた。

注)IDカードだけは抜き取られてINDに送られる

今回ものすごくショックだったのは身分証であるIDカードだけわざわざ抜き取られ、IND(移民局)に郵送で送られていたことであった。財布にそのまま入れておいてくれたらまとめて引き渡ししてもらえたのに、わざわざIDだけをINDに送るというご丁寧なお役所ルールによって、私はさらにここから面倒な作業を行うことになるのだ。これについては現在進行形なので、終わり次第また書きたい。

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