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「HubSpotに代わる営業支援サービスでシリコンバレーを獲る!」erxesはMarTechで世界に挑む!

モンゴル発・注目のスタートアップを発信するこのnote。
第3弾は、オープンソース型営業支援システム(SFA*)を提供するerxes IncのCEO・Mend-Orshikh Amartaivanさん(以下MJ、敬称略)にインタビューしました。(*SFA: Sales Force Automation)

【会社概要】
 社名  :erxes Inc
 分野  :営業支援システム(MarTech領域SaaS)
 HP     :https://erxes.io/
 Facebook:https://www.facebook.com/erxesHQ/
 設立年月 :2017年
 従業員数 :20名

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写真左:Mend-Orshikh Amartaivan Co-Founder and CEO
 中央:Naran Batjargal     Co-Founder and COO
  右:Bat-Amar Battulga      Co-Founder and CTO

■ Mend-Orshikh Amartaivan(愛称 MJ) Co-Founder & CEO
Computer Science and Management School(国際経営学専攻)卒業後、2007年に渡米。2010年にモンゴルへ帰国後、インターネット関連事業を複数立ち上げたのち、2017年にerxes Incを創業。
TEDxUlaanbaatar Chairmanやモンゴルマーケティング協会CEOを歴任するなど、モンゴルの経済界をリードする一方、社会起業家としての一面も持つ。

起業のきっかけ

HubSpotやSales Cloud、MarketoといったBtoB SaaS向けに営業支援システム(SFA)・顧客管理システム(CRM)を提供するサービスが注目されている昨今ですが、そんな大手ひしめくMarTech(Marketing x Technology)領域に風穴を開ける新星がモンゴルに現れました。それがerxes Inc です。
創業者でありCEOのMJさんに、まずは起業のきっかけを伺いました。

MJ「事業構想は2010年まで遡ります。当時私はウェブサービス事業を運営し、ユーザーとしてHubSpotやMarketo、その他営業マーケツールを利用していましたが、5-10のツールを同時に利用することの煩雑さ、高額なサービス利用料にペインを感じていました
と同時に、MarTechツールの領域がグロースしていることに目を付け、この市場に参入すべくオープンソース型プラットフォーム事業を2016年に立ち上げ、翌2017年erxesを創業しました。

MJ CEOによるerxes紹介プレゼン(ピッチ動画)↓

MarTechの市場規模は2022年には推定1,438億ドルに達するとのデータもあるようです。(MarTechと一括りで言っても、SFAやMAなど様々なカテゴリーが存在します。MarTechの概要まとめについてはコチラをご参照下さい)

事業概要・自社の強み

erxesの主なサービス領域は以下の通りです。
・営業支援システム(SFA)
・マーケティングオートメーション(MA)
・コンテンツマネジメントシステム(CMS)
・SNSのプラットフォーム
・メール配信システム
従来これらのサービスを別々に契約する必要がありましたが、erxesのプラットフォーム上ではAll-in-oneで利用できるのが特徴です。事業の特徴や強みをさらに深掘りしました。

MJ「私たちの特徴は、プロダクトの面では煩雑な営業支援ツールを一元管理できるプラットフォーム構築し提供していること、またマーケティングの面で言うと、ユーザー自身がサービス改善の一番のサポーターであると同時に、マーケターとしても国内外で利用し口コミで宣伝して頂いている、”Communityドリブン”なビジネスモデルを展開していることです。
強みはオープンソース型のプラットフォームを提供していることで、これによってユーザーにはまずは無料で私たちのコミュニティに入って頂き、好きなようにカスタマイズしてご利用頂けます。それはまるで変幻自在でフレキシブルなレゴのように。
サービスに納得頂けたら、月29ドルの月額サービスに加入して頂くことになりますが、同様のサービスを他社ツールとそれぞれ契約する場合より90%以上コストカットすることが出来ます。」

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今後の展望

「シリコンバレーで成功したい!」と目標を掲げるMJさんに、今後の展望について伺いました。

MJ「お陰さまで私たちのサービスは大企業から中小企業といった法人のお客様はもちろん、個人のフリーランサーにも利用頂いています。モンゴル国内に留まらず、イギリスやブラジルなど国外にもユーザー網は広がっています。この流れに乗じて、今後オープンソースコミュニティをますます拡充していく必要があり、コミュニティマネージャーやプロダクトマネージャーが中心となってプロダクト開発を進めていく予定です。
また、CSO(*)を通じて現在1.1百万ドルの資金調達を実施していますが、今後3.5百万ドルまで調達して更なる事業拡大を目指していきます。
私たちの夢は、MarTechであらゆるステージの企業を成功に導き、シリコンバレーで成功することです。
モンゴルは未だに資源輸出が主要産業となっていますが、今後ITなど新産業への脱皮が不可欠と考えています。私たちがシリコンバレーで成功することでモンゴル発スタートアップの先駆けとなり、次の世代にスタートアップエコシステムを引き継ぎたいです。」
*CSO (Continuous Securities Offering):IPO, ICOとは異なるデジタル時代に即した資金調達手段の一つ。

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未来の起業家へ一言!

MJ「私自身まだ成功した起業家とは言えませんが、若い世代には『大きな夢や野望を持って挑戦することが重要で、失敗も大きな成功への糧となる(Failure is fuel for success.)』と伝えたいです。こう思えたのは周囲の仲間たちのお陰です。創業当初から参画してくれているメンバーが多く、彼らはビジョンや会社精神を体現してくれています。『早く行きたければ一人で行け、遠くへ行きたければ皆で行け』ということわざもありますが、会社の文化を大事にしながら、これからも仲間と夢を追っていきたいと思います。」

インタビューを終えて

BtoB SaaS向けのオープンソース型プラットフォームは今後国内外でますます需要が高まる見通しであり、HubSpotに取って代わる存在としてerxes Incが世界を席巻していくことを応援しています!
同社は2021年5月7日開催のStartup World Cup Mongoliaの最終選考にも残っており、今後要注目のスタートアップです!

取材・文責:みつ (@Mitchy_UB)

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